田園空間博物館(八丈島地区)

八丈島の農業・農村を支える水の現状と伝承「離島の水循環」

八丈島の概要

八丈島は、東京の南方海上約284kmに位置する面積62.52km2、周囲51.3kmのまゆ型をしており、かつては東洋のハワイと呼ばれ、観光客でにぎわいました。
島の中央の平野部が開けており、南部の三原山、北部の八丈富士の両山系に分かれ、三原山の沿岸及び八丈富士北西部沿岸は急峻な地形となっています。
集落は中心部に2集落、三原山側に3集落あり、人口は約8,800人です。
島では、農業が重要な産業となっており、花き観葉植物の栽培が盛んです。
田園空間整備事業は平成12年度から農林水産省の補助を受け、八丈町が事業主体となって、体験農園や水辺環境の整備、フットパスを兼ねた農道を整備しました。

登龍峠からの展望

八丈島位置図

田園空間整備のコンセプト

周囲が海に囲まれた離島という閉鎖区域でありながら、比較的河川にめぐまれている八丈島の水利用について、「離島の水循環」をテーマに将来に向けて保存・継承していくため、島全体を実物大の博物館として整備し、地域の活性化を図ります。

体験農園

体験農園整備

農道整備

農道整備

水辺環境整備

水辺環境整備

田園空間整備事業とは

農村の持つ豊かな自然や伝統的・文化的な機能を再評価し、ほ場整備により優良農地を確保しつつ、地域の特色を生かした伝統的な農業施設や豊かな田園空間にふさわしい農村景観の保全・復元に配慮した整備(田園空間博物館の整備)などを行う事業です。

事業の内容

田園空間博物館の整備

  • ほ場整備、農業用水路や排水路などの整備、農道の整備などを行うことができます。
  • 農業集落道の整備、農業集落排水施設の整備、農村公園や緑地の整備、集落周辺の水辺環境整備、文化的・歴史的景観の保全を図る景観保全整備などを行うことができます。
  • コミュニティー施設(農村の集会や都市住民との交流などの多目的に利用される建物)の整備、集落農園の整備、歩行者専用の遊歩道の整備などを行うことができます。

事業の効果

農業生産基盤の整備や農村生活環境基盤の整備などを通じて、農村における農業生産活動が継続されることによって、良好な景観の保全や文化の伝承などが行われ、島を訪れる都市住民などに対してやすらぎのある空間を提供するなど、農業の多面的な機能が発揮されます。また、地域にとっては、田園空間博物館として地域を見直すことにより、地域への一層の理解と誇りを持つきっかけとなります。

注:田園空間博物館とは、農村空間全体を、伝統的な農業施設や美しい自然・農村景観にあふれた八丈島全体を「博物館」としてとらえるもので、(建物の)博物館を建てることではありません。

お問い合わせ

農林水産部 農業振興課 基盤整備担当
電話:03-5000-7193(直通)