トップページ > 伝統工芸品の紹介 > 30 江戸表具(えどひょうぐ)

30 江戸表具(えどひょうぐ)

30 江戸表具(えどひょうぐ)
主な製造地
大田区、江東区、台東区ほか
指定年月日
平成元年7月26日
伝統的な技術・技法
(軸物・・・掛軸、巻物)
  1. 素材の取合せは、本紙を引き立たせるよう、それに相応しい素材を選定して行う。
  2. 肌裏打ちは、裏打紙がしわにならないように、増裏打ちは素材の厚さ、腰の強さが均等になるように行う。また、上裏打ちは撫刷毛で撫でてから打刷毛で打込み、更に充分に撫でつけて行う。
  3. 切継ぎは、裏打ちした素材を正しく切り、糊止め後、本紙を中心として順次糊付けする。
(骨下地物・・・屏風、和額、襖)
  1. 下張りは、骨縛り、打付け、蓑張り、蓑押え及び袋張りとし、最後に上張りを行う。
  2. 削付けは、框が平行になるように行う。
  3. 屏風の羽根付けは強靭な和紙を用い、合差(あいさ)を挟んで番(つがい)のゆるみを作るように行う。
伝統的に使用されてきた原材料
裂地、表装紙、裏打紙、上張紙・下張紙、骨・ふち、澱粉糊など
沿革と特徴

中国・唐の時代に生まれたといわれる表具が、遣唐使などの手により日本にもたらされて千年余り、生活用式や建築様式の移り変わりとともに、室町から桃山、江戸時代にかけての茶道の隆盛とも深く関わりながら磨かれ、わが国独特のものとなってきました。

表具の技術は、まず神社や寺が集中する京都で発達しました。経典・仏画などの表装に対する需要が多かったためでしょう。

当時、職人は一般に経師と呼ばれていたようで、時代を経るにつれて仕事の内容も多様になり、江戸時代には私たちが目にする掛軸、屏風、襖なども扱うようになり経師と表具師の区別はなくなってきました。

元禄期(1688−1704)には、大名の江戸屋敷増築にともなってお抱え職人が江戸に出てきて定着したこと、町人文化が花開き、書画が一般庶民にも身近なものになったことなどを背景に、江戸表具がさかんになりました。

明治に入ると状況は一転、伝統破壊の風潮の中で表具は低迷し、大正から昭和にかけて需要は増えたものの、戦後、業界は再び打撃を受け、現在は、あらたな道を模索しつつあるところです。

材料は各種の和紙、裂地等、水、糊と単純ですが、それだけに細やかな紙の扱いや刷毛さばきには永年の修練が必要。”水と刷毛による芸術”と呼ばれるゆえんです。

名人・上手の記録に残る名前はたいへん少なく、表具師はあくまで舞台裏に徹していたことがうかがえるのです。

連絡先
産地組合名東京表具経師内装文化協会
所在地〒110-0015 台東区東上野4−10−14 第2東ビル402号
電話03(5826)1773
ページの先頭へ戻る