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[2010年11月12日取材]
ベトナムに生産拠点を確立し、グローバル展開を目指す
【南デザイン株式会社】

会社概要

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一般家電や通信機器、OA機器など、様々な業種の試作モデル製作を手掛ける南デザイン株式会社

 青梅市にある南デザイン株式会社は、簡易金型や真空注型、切削加工による試作モデル製作を主要事業としている企業です。外装などをチェックするための「デザインモデル」から、実際に製品の可動テストを行う「ワーキングモデル」まで、メーカー企業が製品開発する上で必要となる試作品を、顧客の要望に応じて製作しています。また、受注生産のみにとどまらず、お客様のものづくりを支援する「総合試作パートナー」として、開発、デザイン、金型、量産までを手掛けるなど、一貫した生産体制を確立しています。

 1971年(昭和46年)創業の同社は、木型の技術を活用して樹脂加工を行う会社として出発しました。その後、3次元CADをいち早く取り入れ、NCマシンも積極的に導入。加工の幅を徐々に広げていき、現在は一般家電から通信機器、OA機器、自動車用品など、様々な業種の試作品製作を行っています。さらに、2006年には業務拡充を図るため、現在の新社屋を建設。工場は24時間体制で稼働させるなど、高い生産能力を誇っており、様々な要望にも素早く対応しています。

 また、近年は同業者の増加などでコスト削減の必要性が高まってきたことから、海外進出を決意。2008年にベトナム現地法人「MINAMIDESIGN VIETNAM」を設立し、国内本社で研修を積んだベトナム人社員が加工プログラムの作成などを行っています。今後は現地に工場の設立を計画しており、生産性の向上や新たな市場開拓など、さらなる成長が見込まれています。
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    同社の小野匡哉常務取締役。今回のベトナム参入を積極的に進めた
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    工場内の様子。24時間体制で加工作業を行っている
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    同社では設計デザイナーがCADなどの設計から加工、仕上げまで、全工程を担当する

企業情報

企業名 南デザイン株式会社
住所 東京都青梅市末広町1-7-10
電話番号 0428-32-3731
資本金 40,000,000円
従業員数 160名
売上高 1,590,888,000円(第28期)
代表者名 代表取締役社長 南島章
ホームページアドレス http://www.minamidesign.co.jp/
主要製品 家電、通信機器、カメラ、OA機器、自動車、医療器などのデザイン、モックアップ、ワーキング、金型、成型品の提供

支援施策を利用した狙い

 私が海外展開について考えるようになったのは、仕事の関係でアメリカのポートランドに行ったことがきっかけです。そこで当社と同じように試作品の製作などを手掛けるデザイン会社を訪問したのですが、その会社では様々な国の人が働いており、非常に刺激的で、こうした形でもビジネスができるのだと驚きました。逆に、自分の仕事を顧みるとすごく閉鎖的だと感じたことが最初のきっかけになりました。

 また平成18年ごろには、同業者も増えて、価格競争が激しくなってきており、海外展開してコストを下げたいと思っていたことも理由の一つです。しかし、海外生産といっても、当社は量産型の会社ではないので、どのように展開していくべきか悩んでいました。当社には台湾と韓国に協力会社があるので、そちらを活用することも考えたのですが、やはりコストがかかってしまうので、それ以外の可能性のある国として、ベトナムを検討しはじめました。

 そのような状況の中、都内の展示会で「海外へ出る企業の応援をします」と書かれたパンフレットを見つけたのが、この海外展開自立化支援事業を知ったきっかけです。ただ、その時は海外進出への支援があるのは良いなと思いながらも、実際にどのように始めたらいいのか分かりませんでした。

支援活用の効果

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ベトナムの現地法人では加工プログラムの作成などを行っているが、今後は工場の設立を進め、加工も行う

 パンフレットを見て、さっそく東京都中小企業振興公社の国際化支援室に相談に行き、海外展開推進員からベトナムに進出した企業の先行例や費用について、いろいろ話を聞きました。海外進出についての経験もありませんでしたので、こうした具体的な事例を聞けたことは、非常に参考になりました。ただ、社内ではベトナムのことはあまり知られておらず、全く理解を得られないという状態だったので、まずは現地の研修生を会社で受け入れて、可能性があるようならば、設立を検討してみようと考えました。

 最初の研修生として、ベトナム人女性4名を1年間受け入れました。初めは挨拶程度の日本語しかしゃべれませんでしたが、思っていたよりも器用で、すぐに仕事を覚えて、習熟してくれました。期待していた成果を上げることができたので、ベトナムでの会社設立を進め、2008年7月にハノイ市に現地法人を開設をすることができました。その間も推進員にはいろいろアドバイスを受け、現地法人立ち上げにあたっても、設立場所などについて詳細な情報を教えて頂き、非常に役に立ちました。

【ベトナム参入後の展開】
 現在は国内本社で研修を行ったベトナム人8名が働いています。そこでは試作品作成のための加工プログラムの作成を行っており、従業員たちの技術も日を追うごとにレベルアップしているのを実感しています。人件費も日本に比べて低く抑えられ、しっかり利益も出ているので、会社に貢献できていると思います。

 また、当初の計画では2010年には工場を設立する予定でしたが、リーマン・ショックの影響もあり、まだ実現には至っていません。現在も工場開設に向けて、いろいろ動いており、完成後には現地で加工業務も行いたいと考えています。

今後の展望

 デザイン、設計の部分を国内でしっかり取り組めるようにするため、生産部分をもっと海外に移転していきたいと考えています。それによってコスト競争力が高まり、社内に余裕も出てくると思いますので、その点に力を入れていきたいです。来年にはベトナムに工場を立ち上げる予定で、実際に視察も行って、具体的な形が見えてきたところです。

【海外販路開拓支援事業の活用を考えている方へ(※)】
 公社の国際化支援室には、いろいろな形でお世話になりました。たくさんの情報も教えて頂けて、非常に感謝しています。支援もしっかりしていますので、ぜひ皆さんも活用された方が良いと思います。

 また、今回お世話になった推進員の一人が今もハノイにいるのですが、私もベトナムへ行った際には顔を出して、いろいろ相談を聞いてもらうなど、交流を続けてます。公社では、こうしたネットワークも持っていると思いますので、ぜひ利用してみてください。

(※)平成22年度からは、「海外販路開拓支援事業」として、主に「東アジア地域への輸出」を目的にハンズオン支援を行っています。

お問い合わせ

東京都産業労働局商工部経営支援課 TEL:03-5320-4798