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[2010年11月30日取材]
高い技術力と豊富な経験をもとに、試験装置の開発をリード
【株式会社レスカ】

会社概要

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日野市にある株式会社レスカ。半導体から実装、複写機、自動車鉄板など様々な業種向けに試験機を開発・製造している

 日野市にある株式会社レスカは、研究や検査などに使われる理化学機器や試験機の開発・製造・販売を手掛けている企業です。「精度と信頼性」をテーマに、はんだ接合強度試験機やボンディングテスタなど様々な種類の製品を開発し、民間企業や研究所、官公庁などに納めています。

 1955年(昭和30年)に設立された同社は、電気通信研究所や国立大学、各種研究機関などから請け負った、特殊な研究用機器の受注生産からビジネスをスタートさせました。その後、徐々に規模を拡大しながら、様々な業種向けの試験機を開発してきました。その豊富な経験から、同社では独自技術を持った製品、特許製品を数多く揃えており、常に信頼性の高い製品を提供することで、ユーザーからも高い評価を得ています。

 現在取り扱っている製品は、半導体関連、実装関連の試験機が中心で、最近では半導体チップの製造過程の超音波接合やはんだ接合、デジカメや携帯電話などの電子基板の接合部分などを評価する試験機の売上が増加しています。その他、材料の上に塗布されている薄膜の密着力を見るための薄膜密着試験機や摩擦摩耗試験機、濡れ性評価機、粘着力評価機などの試験機の提供も行っています。

 また、近年は中国、東南アジアなど海外での販売が増えてきており、2、3年ほど前からはヨーロッパ、アメリカの販路開拓にも着手。現在、海外への販売比率は30%に迫っており、今後もさらに海外マーケットの広がりが期待されています。
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    同社顧問の高橋徹氏。「極細ファイバー力学強度評価試験機の開発」を担当した
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    インタビューを受ける岩澤光洋社長。「小さなマーケットの中で、必要とされる製品をしっかりと作ることが大切」と語っておられた
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    社内の様子。試験機は制御システムなどから得られた数値を、ソフトウェアで正確に分析してデータ化を行う

企業情報

企業名 株式会社レスカ
住所 東京都日野市日野本町1丁目15番地17
電話番号 042-582-4711
資本金 40,000千円
従業員数 37名
売上高 6億円
代表者名 代表取締役社長 岩澤光洋(イワサワ ミツヒロ)
ホームページアドレス http://www.rhesca.co.jp/
主要製品 ハンダ濡れ性試験機
ボンディングテスター
超薄膜スクラッチ試験機

支援施策を利用した狙い

 当社は、以前より独立行政法人産業技術総合研究所(以下、「産総研」という。)にお世話になっているのですが、つくばセンターの方から開発の提案を受けたことをきっかけに、2007年頃から「極細ファイバー力学強度評価試験機」の開発を始めました。極細ファイバーとは1ミリの1万分の1の太さのファイバーのことで、肉眼ではほとんど見ることができず、バクテリアも通さないマスクや人工血管・皮膚などに使用されています。当社もそうした素材があることは知らなかったのですが、将来性が高いということもあり、開発に着手することにしたのです。

 実際、それまで極細ファイバーを作ることは積極的に行われていましたが、その評価試験を行う装置はありませんでした。「もの」というのは基本単位の評価ができなければ、しっかりとクオリティーを見極めることができません。その意味で、小さな市場ですが、将来的に必要になるだろうと考えたのです。ただ、開発に当たっては、資金が必要になりますので、産総研の方から東京都の「新製品・新技術開発助成事業」のことを紹介して頂き、申請を行いました。

支援活用の効果

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新製品・新技術開発助成事業で開発された「極細ファイバー力学強度試験機(ファイトロン)」。今回の開発では一本の繊維をいかにして掴むか(把持方法の確立)がポイントになった

 製品開発については、以前より付き合いのあった信州大学繊維学部の教授と共同で研究を行いました。共同研究に当たっては、頻繁に連絡を取りながら、教授に理論的なところをフォローしてもらい、当社は実務的な部分を担当するという形で進めました。

 強度評価試験機は1本の細い繊維をいかにして掴むかがポイントになります。繊維を引っ張ると伸びながら切れる、その時に生まれる小さな力をしっかりと計測すること、つまりその1本の糸の物理的な物性値を正確に捕まえることで、ファイバーの評価が可能になります。その強度の計測を「把持(はじ)」と呼ばれる繊維を掴む方法を用いて行うのですが、それを確立することが非常に難しいのです。今回の共同開発では、教授と協力しながら、その方法を確立することに成功しました。数種類の特許も取得しながら進め、製品が形になるまで、約2年ほどかかりました。

 実際、この支援で助成金を交付して頂けたことにより、非常に良い影響があったと感じています。こうした支援事業に採択されることが、開発者のモチベーション・アップになり、さらに金融機関などから評価されることにもつながりました。

 その後、2010年の半ば頃から繊維学会やナノファイバー学会、繊維機械学会などの併設展示会に試験機を出展することができ、徐々に知名度も上がってきています。ただ、現時点では、大学教授や産総研の研究所などからニーズはありますが、民間企業にはまだまだ浸透していません。それでも、将来的にはこの評価試験機がこれから出てくる新素材の基礎的な研究用ツールとして、売れる可能性は十分あると思っています。開発についても、まだまだ100%ではなく、今後も振動の除去など様々な技術的ハードルが出てくると思いますが、助成などを活用しながら一つ一つクリアしていきたいです。

今後の展望

 当社は、大量生産・大量販売を行う企業ではありません。小さなマーケットの中で、必要とされる製品をしっかりと作り、日本の研究のクオリティーを支えていくという考えを持ちながらやっていきたいと考えています。

 良い製品を造り、それを高く売っていく。それによって社員がより良い生活を送ることができ、外注企業や下請企業も支えることができます。また、しっかりと税金を払うことも使命としてやっていきたいと常々思っています。

【新製品・新技術開発助成事業の活用を考えている方へ】
 その商品の社会的使命をしっかりとアピールしていくことが大切です。さらに、外部の人たちの協力を得て、一緒になってアピールする、そういうことをしていかないとなかなか難しいと思います。

お問い合わせ

東京都産業労働局商工部創業支援課 TEL:03-5320-4745