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[2010年9月2日取材]
会社の理念を確立し、お客様の立場に立った経営に取り組む
【株式会社セミコム】

会社概要

 三鷹市にある株式会社セミコムは、タングステンやモリブデン、タンタルといったレアメタル製品や窒化アルミ、窒化ケイ素といったファインセラミック製品など特殊な素材を取り扱っています。こうした素材は、消費者が直接目にするものではなく、主に半導体やデジタル家電など製造装置の部品として利用されるもので、同社では取引先からの要望に応じて、加工製品や素材自体の販売も行っています。また製品の元となる材料についても、信頼性が高く、お客様に対して責任を持って提供できるものを扱うという思いから、国内とヨーロッパを中心に仕入れを行っています。

 同社は社長の近藤孝氏が2000年に個人事業として創業。飛び込み営業などを繰り返しながら、現在の事業形態を確立させていきました。2006年に法人化を行い、その後は事業拡張も進めていきました。2008年には三鷹商工会が主催する三鷹実践経営塾に参加。これをきっかけに、現在同社が掲げている「お客様の喜びは我社の喜び」という経営理念を打ち立てました。近藤社長は、その理念に基づき、常にお客様の立場に立って、お客様に喜びを与えられるよう、日々の業務に取り組んでいます。その結果、新しい取引先も増えるようになり、現在では精密機器、電気機器をはじめ、多岐にわたる業種の方々から高い支持を得るようになりました。2010年には創業10年目を迎え、今後さらなる飛躍が期待されます。

【株式会社セミコムの経営理念】
■経営理念
「お客様の喜びは我社の喜び」
 お客様の喜びは信頼の中から生まれます。お客様には"心"で接し感謝を忘れません。その積み重ねです。お客様の喜びを実感できるとき感動があり我社の喜びになります。美しい地球を慈しみより良い社会に貢献します。

■行動理念
「変化をチャンスととらえ挑戦し続ける」
 激変の中にチャンスがあります。そして挑戦します。そこには成功もあり失敗もあります。行動を起こさなければ何も残りません。

■共(教)育理念
「魅力ある会社創り」
 日本一魅力ある会社を目指します。各個人が働く誇りと責任を持ち明るく充実した毎日を送ります。個人の魅力が原動力です。また、社会人として倫理的価値観を持ち法令や社会規範を遵守します。

■営業指針
「我々はアクティブな付加価値クリエーターである」
 体力は有限ですが知力は無限です。その知力を最大限に使います。我々の持つ経験や知識を融合させ独自の価値を生み出します。
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    株式会社セミコムは近藤孝社長が個人事業として起業。2010年に創業10年目を迎えた
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    三鷹実践経営塾での講義の様子
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    理念によりやるべき事がはっきりしたと語る近藤社長

企業情報

企業名 株式会社セミコム
住所 東京都三鷹市下連雀3-2-22
電話番号 0422-45-2261
資本金 4,000,000円
従業員数
売上高
代表者名 代表取締役 近藤孝
ホームページアドレス http://www.semicom.jp
主要製品 レアメタル(タングステン、モリブデン、タンタル)、セラミック(窒化アルミ,窒化珪素)の製品及び素材

支援施策を利用した狙い

 会社を起業した時に、前職でお世話になった方々に挨拶回りを行いました。その際、横浜で研磨加工を行っている方から、商工会に入ったほうがいいと勧められ、私も独立したばかりで何もわからない状況でしたので、さっそく三鷹商工会を訪ねて入会したというのがきっかけです。

 その後は日々の業務もあり、商工会に積極的に関わってきたわけではないのですが、2008年に「三鷹実践経営塾」という事業を始めましたというDMが商工会から送られてきまして、それに興味を持ち応募することにしたのです。

 当時は売り上げがあまり伸びておらず、業界もそれほど勢いのある状況ではありませんでした。新規の顧客もなかなか増えず、先が見えない状況で、もしかしたらこの事業に何かヒントがあるかもしれないと思ったのです。

支援活用の効果

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三鷹実践経営塾では、これまで50名以上の経営者に講義を行ってきている

 三鷹実践経営塾は東京都シナジースキーム事業の一環として、経営者の気持ちの部分、理念や想いを考え、学ぶ場として2008年より始まりました。経営塾では佐々木泰明氏と梅原洋也氏の2名の講師の下、4ヶ月間にわたり「理念とは何か」という講義を受けました。

 当初は業績をいかに上げていくかという話が聞けるのかなと思っていました。しかし実際は、初めに佐々木先生から、商売は「利より信だ」という話があり、そこから商売とはどういうものかを教わり、その上で理念を作り上げていったのです。はじめは納得できない部分もあったのですが、徐々にそうした考え方が重要であると理解していきました。

 最終的に理念というものは、自分自身で作り上げていくものです。経営塾では、そこに至るまでの1つ1つの壁を、佐々木先生と梅原先生が突破させてくれました。そして、他の塾生にも手伝ってもらいながら、最後の一皮を自分で破って、理念を完成させるのです。

 その他にも、グループに分かれて、リーダーシップについてディスカッションを行うなど、様々な講義を受けました。さらに講義がない日には、塾生たちで自主的に集まって勉強会を行ったり、経営塾を通して互いに切磋琢磨することができたと思います。

 今回、私もこうした理念を作っていく過程を経て、自分自身と向き合ったことで、やるべき事がはっきりしたと思います。今までは、お客様は売上、利益を持ってくる人と考えているところがありました。それが理念を作ったことにより、売上のためではなく、まずお客様が望んでいる事を考えるようになりました。具体的には、休日に製品に不具合があった場合、お客様が困ってしまいますので、そうした状況でも連絡が取れるようホームページにメールを記載するなど、いろいろな事を実行するようにしました。

 また、直接業務とは関係ありませんが、理念を作ることで、急ぎではないが重要なものに目を向けるようになりました。いろいろな人に会う、いろいろな本に出会う、青空を見る、夕日を見るなど、優先度は低いけれども大切なものを改めて認識するようになりました。

今後の展望

 三鷹実践経営塾の卒業生は現在50名ほどいるのですが、そうした方々を集めて、経営塾のOB会を自主的に立ち上げました。現在は会社で困ったことや、やりたいことを相談するなど自由に意見交換をしています。まだ立ち上げたばかりなので、今後はみなさんと協力しながら、方向性を明確にしていきたいと思っています。どんどんOB会の会員を増やして、三鷹を盛り上げていきたいです。

 経営塾に関しては、個人的な意見ですが、BtoCの事業をやっている企業のほうが得られるものが大きく、商売と結びつきやすいのではないかと考えています。商品も大切なのですが、理念がしっかりしていれば、経営者の気持ちや想いが直接お客様に伝わり、買いたいと思って頂けますし、反対に売上ばかりを追求していると、今の消費者には見透かされてしまうと思うのです。しっかりとした経営理念を持つことで、言葉と行動を一致することができ、間違いなく他との差別化ができると思います。業種の垣根を超えて、三鷹商工会のやっている経営塾の良さを知ってもらい、どんどん入ってきて頂きたいです。

 会社については、おかげさまで新規のお客様が増えてきていますので、今後はさらにお客様と関わりを強くしていきたいと考えています。私の狙っている分野は非常に狭く、大手が独占しており、なかなか入っていくことが難しい部分です。以前までは新規顧客が年に数件増えることだけでもすごい事でした。そうした中、今回経営塾を通して理念を作り、それをHPやブログなどでアピールさせて頂く事で、たくさん問い合わせが来るようになりました。今後もお客様に安心してお取引をして頂けるよう、常にお客様の立場を考えながら、前に進んでいきたいです。

お問い合わせ

東京都産業労働局商工部地域産業振興課 TEL:03-5320-4757