労働情勢(2015年5月29日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

4月完全失業率は3.3%、前月に比べ0.1ポイント低下(総務省労働力調査速報ほか)

総務省統計局は5月29日、「労働力調査(速報)平成27年4月結果」を発表した。4月の完全失業率(季節調整値)は3.3%で前月に比べ0.1ポイント低下した。就業者数は6,342万人で、前年同月に比べ4万人増加した。完全失業者数は234万人で、前年同月に比べ20万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「医療、福祉」、「サービス業(他に分類されないもの)」、「情報通信業」などで増加したが、「運輸業、郵便業」、「卸売業、小売業」、「宿泊業、飲食サービス業」などでは減少した。また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(4月分)」によると、4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.17倍(正社員0.72倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.02ポイント上回る1.67倍であった。

現金給与総額は前年同月比0.1%増、所定外労働時間は2.4%減(厚生労働省毎月勤労統計調査)

厚生労働省は5月1日、「毎月勤労統計調査(3月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、前年同月比0.1%増の274,924円となった。また、総実労働時間は、前年同月比1.4%増の145.9時間、所定外労働時間は、前年同月比2.4%減の11.4時間となった。製造業の所定外労働時間は1.8%減となった。

労働災害の発生状況は、度数率が上昇、強度率はほぼ横ばい、死傷者一人平均の労働損失日数は減少(平成26年労働災害動向調査結果)

厚生労働省は、5月7日、平成26年労働災害動向調査の結果を発表した。この調査は、昭和27年から主要産業における年間の労働災害の発生状況を明らかにするために行っているものである。平成26年の労働災害の発生状況は、度数率(労働災害発生の頻度)は1.66(前年1.58)、強度率(労働災害の重さの程度)は0.09(前年0.10)、死傷者1人平均の労働損失日数は56.4日(前年63.2日)となっている。

外国人留学生を対象とする企業説明会などを開催

厚生労働省は4月15日、同省で4月から5月にかけ、東京、埼玉で、日本企業への就職を希望する外国人留学生の就職活動を支援するための企業説明会などを開催すると発表。雇用セミナーは、外国人留学生の採用に関心のある事業主を対象に、留学生の募集及び採用等に関するセミナーを実施するもので、企業説明会は外国人留学生の採用を予定する企業が事業内容等の説明を実施するもの。また、就職面接会は、既卒者(主に平成27(2015)年3月に大学等を卒業し、就職先が決定していない外国人の方)を対象とした面接会となっている。

改正労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」の具体的な運用方法を定めた省令、告示、指針を公表

厚生労働省は4月15日、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、新たに設けられた「ストレスチェック制度」の具体的な内容や運用方法を定めた省令(労働安全衛生規則の一部改正)を公布するとともに、告示、指針(心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針)を定め、公表。今後、同省では平成27年12月1日の「ストレスチェック制度」の施行に向けて、周知に取り組むとしている。

全国初となるプラチナくるみん認定企業が東北の2社で認定

厚生労働省は4月20日、改正次世代育成支援対策推進法(以下、「改正次世代法」)に基づく特例認定(通称:プラチナくるみん認定)企業として、2社を全国で初めて認定した。プラチナくるみん認定制度は、今年4月1日施行の改正次世代法によって創設され、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けた企業のうち、より高い水準の取組を行った企業が、認定を受けられる制度となっている。くるみん認定やプラチナくるみん認定を受けた企業は、認定マークを商品、広告、求人広告などに付け、子育てサポート企業であることをPRでき、一定の要件を満たす場合は、税制上の優遇措置を受けることもできる。今後、同省では、多くの企業の取組促進につながるよう、くるみん認定とプラチナくるみん認定の周知を図っていく。

平成27年度「外国人就労・定着支援研修」を開催

厚生労働省は4月22日、安定就労への意欲が高い定住外国人求職者を対象に、就労に必要な知識やスキルを習得させ、安定雇用の促進を図ることを目的として、日本語によるコミュニケーション能力や日本の労働法令などに関する知識を身につけてもらう平成27年度「外国人就労・定着支援研修」を、5月以降、東京を含む15労働局で順次開催すると発表。受講は無料で受講希望者はハローワークでの求職申し込みが必要。年間4,000人以上の参加を見込んでいる。

朝型勤務の推進など「夏の生活スタイル変革」に向けた取組を要請

厚生労働省は、厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減推進本部」を立ち上げ、働き方の見直しに向けて、企業が取り組む好事例の収集や紹介、企業トップへの働きかけを全国で進めている。こうした中、3月27日に内閣総理大臣から、まずは明るい時間が長い夏の間は、朝早くから働き始め、夕方には家族などと過ごせるよう、夏の生活スタイルを変革する新たな国民運動を展開するとの指示がなされた。このため、これまでの取組をより一層強化し、民間企業において、夏の期間における朝型勤務やフレックスタイム制を活用するなど、企業の実情に応じた取組を行うよう、4月20日、塩崎厚生労働大臣及び山際経済産業副大臣から日本経済団体連合会会長に要請。また4月27日には山本厚生労働副大臣から日本商工会議所、全国中小企業団体中央会に要請を行った。

建設人材確保育成に向けて、国土交通省・厚生労働省が連携

厚生労働省は4月24日、国土交通省と連携し、建設業の人材確保・育成に向けて「建設業の人材確保・育成策」をとりまとめ、公表した。これまでも両省の現状認識の共有や相互の施策を支援するなど、国土交通省・厚生労働省で連携した取組や検討を行ってきたが、長期にわたる建設投資の減少に伴い、競争が激化したことによる技能労働者の就労環境の悪化や東日本大震災の復興需要、東京オリンピック・パラリンピック開催等による建設投資の増加に伴う建設業の人材確保・育成の必要性等を鑑み、平成27年度においても引き続き、国土交通省・厚生労働省の両省で連携して施策等を実施し、建設業の人材の確保・育成を進めていくため、とりまとめた。

2015年度政府予算成立についての談話(連合)

連合は4月10日、4月9日に参議院本会議において与党などの賛成多数で可決・成立した2015年度政府予算について「連合は、デフレからの脱却と経済の好循環の実現のためには、「くらしの底上げ・底支え」、「格差の是正」、「貧困の解消」に資する政策の実行が必要との観点から、国会での真摯な審議のもとでの政府案の見直しを求めてきた。しかし、そのような観点からの修正がなされないまま、成立に至ったことは残念である。」との談話を発表した。連合は、今後も引き続き、すべての働く者の底上げ・底支えと格差是正をはかる政策制度要求の実現、その先にある「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、全力で取り組んでいくとしている。

女性のための全国一斉労働相談(連合)

連合は4月20日、女性のための全国一斉相談を6月11日~12日まで実施すると発表。セクハラ・パワハラ・マタハラなど、働く女性が抱える悩みに対して専門の相談員が秘密厳守で相談にあたる。

春季生活闘争 第4回回答集計結果(連合)

連合は4月16日、春季生活闘争の第4回集計結果を公表した。賃上げ回答状況は、平均賃金方式(回答2,587組合)の回答額(組合員数加重平均)は6,670円、2.24%であり、昨年同時期を289円、0.07ポイント上回った。また、300人未満の中小組合(回答1,688組合)の回答額平均は4,928円、2.01%となり、中小組合も賃金の引き上げ回答が引き続き行われている。前回(3月31日)以降、新たに584組合が回答を引き出しており、交渉継続組合数は約6割となった。

春季労使交渉・大手企業業種別回答状況(第1回集計)(日本経団連)

日本経団連は4月16日、春季労使交渉の大手企業の回答状況を公表した。それによると、集計した62社の平均は、加重平均で8,502円であり、アップ率は2.59%となっている。今回集計した62社の前年妥結額(7,643円、2.34%)と比べて、額で859円、率で0.25ポイントのプラスとなっている。企業業績の好転を背景に昨年を上回るベアが相次ぎ、同じ第1回集計の時点では1994年以来、21年ぶりの高水準となり、上昇率も1997年以来の高い水準だった。

新卒社員の初任給、4割の企業が全学歴引き上げ(労務行政研究所)

一般財団法人労務行政研究所は4月23日、2015年度新入社員の初任給調査の結果を発表した。初任給の据え置きが58.7%(昨年度75.5%)と6割近いものの、平成26年度の集計時に比べると約17ポイント減少。一方、「全学歴引上げ」は39.9%となった。リーマンショックの影響を受けた世界的不況に陥った平成21年度は、据え置き率が90%を超え、以降95%前後の高い割合が続いていた。しかし平成26年度の春闘交渉では一転、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などから、大手を中心にベースアップや賃金改善の実施が相次ぎ、初任給も引き上げる企業が増加。27年度も同様の傾向が続くとしている。

学生アルバイト全国調査結果(ブラック企業対策プロジェクト)

ブラック企業対策プロジェクトでは、昨年7月に全国の学生を対象としたアルバイト調査を実施し、4702人から有効回収を得て、その調査結果(全体版)を4月28日に発表した。昨秋、調査結果の一部を「速報」として発表しているが、今回は対象を広げ、さらに詳しい調査を実施した。アルバイトをした大学生のうち4割強が、深夜時間帯(22時~5時)に働いており、その理由に昼間の授業とのバッティングを避ける意味あいや、時給が高く効率的に稼げるという意味あいがあると考えられる。しかし、実際には深夜バイトによって疲れてしまい、学業への支障が出ている者の割合が高いことが判明。また、深夜バイトに従事している者では、労働条件の書面交付がない、募集と実態が違う、休憩が適正にとれていない等、労務管理が不適切である傾向がより強くみられる実態も浮かび上がった。これらの調査結果を受け、求められる対策として、労働条件は書面で受取、確認できる事が当たり前の社会となることや、労働法教育の必要性、また各自治体によるブラックバイトの相談機関の設置などが提案されている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・4月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,576万人(6,547万人)
就業者数 6,342万人(6,319万人)
前年同月比4万人の増加。
完全失業者数 234万人(228万人)
前年同月比20万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.3%(3.4%)

労働市場<東京都・4月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 156,126人(148,720人)
月間有効求人者数 208,351人(215,587人)
有効求人倍率【季節調整値】 1.67倍(1.65倍)
<全国:1.17倍(1.15倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・3月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 365,595円(330,504円)
定期給与 326,492円(324,087円)
特別給与 39,103円(6,417円)
総実労働時間数 146.5時間(141.3時間)
所定内労働時間数 133.8時間(129.1時間)
所定外労働時間数 12.7時間(12.2時間)

倒産状況<東京都・4月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 154件(152件)
<全国:748件(859件)>
負債総額 41,842百万円(31,723百万円)
<全国:192,779百万円(223,631百万円)>

倒産件数は、154件(前年同月比9.9%減)と、7か月連続で前年同月を下回った。負債総額は、418億4,200万円(前年同月比46.7%増)と前年同月を大きく上回った。ただし、これは2014年の反動で、2012年に次いで過去20年間で3番目の低水準。負債額10億円以上の倒産は6件(前年同月4件)となった。業種別件数では、卸売業(38件)、サービス業(27件)、製造業(21件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は127件となり、倒産件数における構成比は82.5%となった。倒産企業総従業員数は775人となり、前年同月の707人と比べ9.6%増となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働係
電話:03-5320-4647

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