労働情勢(2015年11月30日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

10月完全失業率は3.1%、前月と比べ0.3ポイント低下-総務省労働力調査速報ほか

総務省統計局は11月27日、「労働力調査(速報)平成27年10月結果」を発表した。10月の完全失業率(季節調整値)は3.1%で前月に比べ0.3ポイント低下した。就業者数は6,432万人で、前年同月に比べ42万人増加した。うち、非正規の職員・従業員は1,997万人であり、前年同月比で17万人増加した。完全失業者数は208万人で、前年同月に比べ25万人の減少となった。また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(10月分)」によると、10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同水準で1.24倍(正社員0.77倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.01ポイント低下し、1.82倍であった。

現金給与総額は前年同月比0.6%増、実質賃金は0.5%増-厚生労働省毎月勤労統計調査

厚生労働省は11月9日、「毎月勤労統計調査(9月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、前年同月比0.6%増の265,527円、きまって支給する給与は0.4%増の259,535円となった。実質賃金は、0.5%増となり、3か月連続してプラスとなった。また、総実労働時間は、前年同月比0.9%減の143.5時間、所定外労働時間は、前年同月比1.8%減の10.7時間となった。常用雇用は前年同月比2.0%増の48,013千人となった。

平成26年の年次有給休暇の取得日数8.8日、取得率47.6%でともに前年より低下

厚生労働省は、10月15日、平成27年「就労条件総合調査」の結果を公表した。対象は、常用労働者30人以上の民営企業で、このうち6,302企業を抽出し、4,432企業から有効回答を得たものである。結果によると、平成26年1年間の年次有給休暇の付与日数は18.4日、そのうち労働者が取得した日数は8.8日で、取得率は47.6%となった。また、年次有給休暇を時間単位で取得できる制度がある企業割合は16.2%となった。

今年の第1部のテーマは「人口減少社会を考える」~「平成27年版厚生労働白書」~

厚生労働省は、10月27日、「平成27年版厚生労働白書」を公表した。厚生労働白書は2部構成で、第1部は毎年テーマを決めており、今年のテーマは「人口減少社会を考える~希望の実現と安心して暮らせる社会を目指して~」となっている。具体的には、人口動向や人口に関わる施策の変遷をたどった後、結婚、出産、子育てなどをめぐる状況・意識の分析や、諸外国との比較を行いつつ、人口減少克服のための国の取組や、自治体・企業などの取組事例を紹介している。

「正社員として働ける会社がなかったから」は18.1%~平成26年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」の結果

厚生労働省は、11月4日、平成26年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」の結果を公表した。(前回は平成22年に実施)。結果によると、事業所調査では、3年前と比べて正社員以外の労働者比率が「上昇した」事業所は14.1%、「低下した」事業所は14.2%であった。個人調査では、正社員以外の労働者が現在の就業形態を選んだ理由は、「自分の都合のよい時間に働けるから」(37.9%)、「家計の補助、学費等を得たいから」(30.6%)、「家庭の事情(家事・育児・介護等)と両立しやすいから」(25.4%)の順となっている。前回調査と比較すると、「正社員として働ける会社がなかったから」は18.1%であり、前回22.5%に比べて低下している。

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく事業主行動計画策定指針案(一般事業主行動計画に係る部分)」の諮問及び答申

厚生労働大臣は、10月15日、労働政策審議会に対して、女性活躍推進法に基づく事業主行動計画策定指針案(一般事業主行動計画に係る部分)について諮問を行い、同日、同審議会から「妥当と認める」との答申が行われた。同指針案では、女性の活躍の意義、現状及び課題を挙げた後、女性の活躍推進及び行動計画策定に向けた手順について、参考となる事項を定めている。また、女性の活躍推進に関する効果的な取組例を例示し、これを参考に、各事業主の実情に応じて、必要な取組を検討することが求められる旨を定めている。

労働契約法に基づく「無期転換ルール」への対応について

厚生労働省は、10月19日、労働契約法の改正により設けられた「無期転換ルール」(有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申し込みによって使用者が無期労働契約に転換しなければならないルール)について、導入事例の公表を行った。また、無期転換ルールには、「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」により特例が設けられているが、この特例について、平成27年4月1日~8月31日までの間に全国の都道府県労働局で1,236件の認定を行っており、認定件数は増加傾向にあるとしている。

総合職採用者に占める女性の割合は22.2%、採用倍率は女性44倍、男性30倍~コース別雇用管理制度導入企業の実態調査~

厚生労働省は、10月20日、平成26年度に都道府県労働局雇用均等室が実施した「コース別雇用管理制度導入企業の実態調査」の確報版を公表した。この調査は、コース別雇用管理制度導入企業のうち全国118社を対象に行われたものである。結果によると、総合職採用者に占める女性割合は22.2%、一般職採用者に占める女性割合は82.1%となっている。総合職の採用倍率は、女性が2.3%(44倍)、男性が3.3%(30倍)となっており、依然として女性の方が高くなている。また、総合職新規採用者の10年後の離職者の割合は女性58.6%、男性37.1%となっており、前回調査と比べ女性は低下、男性は上昇している。

「高年齢者雇用確保措置」実施済み企業は99.2%~平成27年「高年齢者の雇用状況」集計結果

厚生労働省は、10月21日、平成27年「高年齢者の雇用状況」(6月1日現在)の集計結果を公表した。結果によると、高年齢者雇用確保措置を「実施済み」の企業の割合は99.2%(対前年差1.1ポイント増)となっている。また、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は72.5%(同1.5ポイント増)、70歳以上まで働ける企業の割合は20.1%(同1.1ポイント増)となっている。企業規模別にみると、いずれも中小企業の取り組みの方が進んでいる。なお、年齢階級別の常用労働者数をみると、31人以上規模企業における常用労働者数(約2,954万人)のうち、60歳以上の常用労働者数は約305万人で、全体の10.3%を占めている。

非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善実現に向けた取組を経済団体に要請

厚生労働省は、10月28日、本年9月24日に設置した「正社員転換・待遇改善実現本部」の本部長である塩崎厚生労働大臣が、日本経済団体連合会及び経済同友会に対し、非正規雇用労働者の正社員転換・待遇改善に向けた取組を要請したと発表した。取組にあたっては、とりわけ不本意ながら非正規雇用労働者として働く方への対策を強化する観点から、「『労働契約に期間の定めがない』、『所定労働時間がフルタイム』及び『直接雇用』という要素を満たす『正社員』への転換を図っていくこと」、「勤務地限定、職務限定、勤務時間限定などの『多様な正社員』への転換を推し進めていくこと」が重要であるとしている。

新規学卒者の離職状況(平成24年3月卒業者の状況)

厚生労働省は、10月30日、平成24年3月に卒業した新規学卒者の卒業後3年以内の離職状況について取りまとめた。それによると、新規学卒者の卒業後3年以内離職率は、大学で32.3%(前年比0.1ポイント減)、短大等で41.5%(同0.3ポイント増)、高校で40.0%(同0.4ポイント増)となっている。産業別卒業後3年以内離職率のうち、離職率の高い産業は、大学、高校ともに「宿泊業・飲食サービス業」、「生活関連サービス業・娯楽業」、「教育・学習支援業」の順となっている。

大手企業年末一時金は、910,697円~日本経団連第1回集計~

日本経団連は、10月30日、2014年年末賞与・一時金の大手企業業種別妥結状況(第1回集計)を公表した。集計可能な80社の平均妥結額は、910,697円で、前年比3.13%の増となっている。業種別にみると、「自動車」が最も高い金額で、980,355円となっている。

2016年春闘の賃上げ要求ベア2%程度を基準~連合春季生活闘争方針・基本構想~

連合は、10月22日、第1回中央執行委員会において、2016春季生活闘争の闘争方針検討にあたっての基本構想を確認した。賃上げ要求水準は、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を除き2%程度を基準とし、賃金の引き上げ額だけではなく、絶対額にこだわる取り組みを進めるとしている。また、「基本構想」の参考資料として、ディーセント・ワークの実現をめざす労使の取り組み指針の大枠を示し、議論を重ねていくとしている。今後は、11月27日の第71回中央委員会にて2016春季生活闘争方針を決定する予定。

2015年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」~日本経団連~

日本経団連は、10月16日、2015年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」を公表した。結果によると、初任給を「前年の初任給から引き上げた」とする企業の割合は6割弱(57.9%)にのぼり、2013年の9.1%から大幅に増加した2014年の42.5%をさらに上回る結果となった。初任給を引き上げた企業の割合が半数を超えたのは、1998年調査(64.9%)以来、17年ぶりである。初任給決定にあたって考慮した判断要因は、「世間相場」が最も多いが、「賃金交渉の結果、その配分で決めた」、「人材を確保する観点から決めた」と回答した企業の割合は、2014年に引き続き増加している。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・10月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,640万人(6,665万人)
就業者数 6,432万人(6,439万人)
前年同月比42万人の増加。
完全失業者数 208万人(227万人)
前年同月比25万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.1%(3.4%)

労働市場<東京都・10月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 142,677人(140,205人)
月間有効求人者数 218,144人(211,897人)
有効求人倍率【季節調整値】 1.82倍(1.83倍)
<全国:1.24倍(1.24倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・9月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 339,029円(337,606円)
定期給与 325,497円(325,134円)
特別給与 13,532円(12,472円)
総実労働時間数 141.5時間(141.9時間)
所定内労働時間数 130.0時間(130.6時間)
所定外労働時間数 11.5時間(11.3時間)

倒産状況<東京都・10月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 154件(119件)
<全国:742件(673件)>
負債総額 22,239百万円(189,198百万円)
<全国:106,241百万円(270,898百万円)>

倒産件数は、154件(前年同月比24.2%増)と、3か月ぶりに前年同月を上回った。負債総額は、222億3,900万円(前年同月比23.4%減)で2か月ぶりに前年同月を下回った。負債額10億円以上の倒産は5件(前年同月4件)となった。業種別件数では、卸売業(46件)、小売業(24件)、サービス業(20件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は132件となり、倒産件数における構成比は85.7%となった。倒産企業総従業員数は814人となり、前年同月の599人と比べ35.9%増となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働係
電話:03-5320-4647

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