労働情勢(2016年3月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

2月完全失業率は3.3%、前月に比べ0.1ポイント上昇-総務省労働力調査速報ほか

総務省統計局は3月29日、「労働力調査(速報)平成28年2月結果」を発表した。2月の完全失業率(季節調整値)は3.3%で前月に比べ0.1ポイント上昇した。就業者数は6,351万人で、前年同月に比べ29万人増加した。完全失業者数は213万人で、前年同月に比べ13万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「宿泊業、飲食サービス」「医療、福祉」「生活関連サービス業、娯楽業」などで増加したが、「農業、林業」「情報通信業」「製造業」などでは減少した。  また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(2月分)」によると、2月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同じ水準の1.28倍(正社員0.81倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.02ポイント上回る1.90倍であった。

また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(1月分)」によると、1月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.01ポイント上昇し、1.28倍(正社員0.80倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.01ポイント上昇し、1.88倍であった。

現金給与総額は前年同月比0.4%増、実質賃金は0.4%増-厚生労働省毎月勤労統計調査

厚生労働省は3月4日、「毎月勤労統計調査(1月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、0.4%増の269,725円、きまって支給する給与は前年同月と同水準の256,611円となった。実質賃金は、0.4%増となった。また、総実労働時間は、前年同月比0.8%減の135.3時間、所定外労働時間は、前年同月比2.8%減の10.5時間となった。常用雇用は前年同月比2.1%増の48,179千人となった。

正社員8年ぶり増加に-労働力調査(詳細集計)平成27年(2015年)平均(速報)結果

総務省は2月16日、「労働力調査(詳細集計)平成27年(2015年)平均(速報)結果」を公表した。結果によると、2015年平均の役員を除く雇用者5284万人のうち,正規の職員・従業員は、前年に比べ26万人増加し3304万人となり、非正規の職員・従業員は18万人増加し1980万人となった。また、非正規の職員・従業員について,男女別に現職の雇用形態についた主な理由で最も多いものをみると,男性では「正規の職員・従業員の仕事がないから」が前年に比べ3万人減少,女性では「自分の都合のよい時間に働きたいから」が22万人増加などである。

女性の賃金、過去最高に-平成27 年「賃金構造基本統計調査」

厚生労働省は、2月18日、平成27 年「賃金構造基本統計調査」の結果を公表した。結果によると、一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の賃金(月額)は、男女計304,000 円(前年比1.5%増)、男性335,100 円(同1.7%増)、女性242,000 円(同1.7%増)で、それぞれ前年を上回り、女性の賃金は過去最高となっている。男女間賃金格差(男性=100)は過去最小となった前年と同水準の72.2 となっている。雇用形態別にみると、正社員・正職員の賃金を100 とすると、正社員・正職員以外の賃金は、男女計では63.9(前年63.0)となり、雇用形態間賃金格差は過去最小となっている。

「東京都女性活躍推進白書」を策定(東京都)

東京都は、2月16日、東京の女性の活躍に焦点を絞り、女性の職場や地域での活躍の現状を明らかにするとともに、様々な分野で活躍する女性の姿にも学び、取組の方向性まで総合的に取りまとめた、自治体初となる白書を策定したと発表した。女性の活躍に焦点を絞り、今後の取組の方向性を提言した自治体初の白書で、ポイントは①東京の持つ強みと弱みをデータ等から分析するとともに、独自に都内企業・従業員の意識調査を実施して課題を把握、②あらゆる場で障壁を乗り越えて活躍している女性とその活躍を支える取組をエピソードとして取り上げ、課題克服のヒントに、③東京の女性の活躍推進に向けた取組の方向性を提言の3点である。白書は、「ライフイベントから見た女性の現状と課題」「多様な女性が活躍する現在と未来の姿」「東京に変革をもたらすための取組の方向性」で構成されている。

重点監督を実施した事業場の約半数にあたる2,311事業場で違法な残業を摘発

厚生労働省は、2月23日、平成27年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表した。今回の重点監督は、長時間労働削減推進本部(本部長:塩崎厚生労働大臣)の指示の下、長時間の過重労働による過労死に関する労災請求のあった事業場や、若者の「使い捨て」が疑われる事業場など、労働基準関係法令の違反が疑われる事業場に対して集中的に実施したものである。結果によると、3,718事業場で労働基準関係法令違反を確認したほか、約半数にあたる2 ,311 事業場で違法な時間外労働が認められたため、それらの事業場に対して、是正に向けた指導を行った。としている。

「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を公表

厚生労働省は、2月23日、がんなどの疾病を抱える方々の治療と職業生活の両立を支援する企業に向けて、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を公表した。このガイドラインは、事業場が、がん、脳卒中などの疾病を抱える方々に対して、適切な就業上の措置や治療に対する配慮を行い、治療と職業生活が両立できるようにするため、事業場における取組などをまとめたもの。ガイドラインでは、職場における意識啓発のための研修や治療と職業生活を両立しやすい休暇制度・勤務制度の導入などの環境整備、治療と職業生活の両立支援の進め方に加え、特に「がん」について留意すべき事項をとりまとめている。

女性活躍推進法認定マークの愛称を決定

厚生労働省は、2月29日、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)に基づく認定表示(認定マーク)の愛称を285件の応募作品の中から「えるぼし」に決定したと公表した。女性活躍推進法では、行動計画の策定、策定した旨の届出を行った企業のうち、一定の基準を満たし、女性の活躍推進に関する状況などが優良な企業は、都道府県労働局への申請により、厚生労働大臣の認定を受けることができる。認定は、評価項目を満たす項目数に応じて3段階あり、認定を受けた企業は、認定マークを商品や広告、名刺、求人票などに使用することができ、女性活躍推進事業主であることをアピールすることができる。

「女性の活躍推進企業データベース」を開設

厚生労働省は、2月29日、、「女性の活躍推進企業データベース」を開設した。企業が女性活躍推進法に基づく自社の「女性の活躍状況に関する情報」の公表や「行動計画」の公表先として使うことができる。企業側は、自社の状況を学生や一般の方々にアピールすることができる、業界内・地域内での自社の位置付けを知ることができる等のメリットがある。一方、学生や求職中の方は、業種別・地域別・規模別に検索ができる、企業の女性活躍に対する姿勢や現在の状況を知ることができる。

監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成26年度)

厚生労働省は、2月29日、全国の労働基準監督署が、平成26年4月から平成27年3月までの間に、定期監督及び申告に基づく監督等を行い、その是正を指導した結果、不払になっていた割増賃金が支払われたもののうち、その支払額が1企業で合計100万円以上となった事案の状況を取りまとめ、公表した。是正企業数は1,329企業(前年度比88企業の減)、支払われた割増賃金合計額は142億4,576万円(同19億378万円の増)で、対象労働者数は20万3,507人(同88,627人の増)、支払われた割増賃金の平均額は1企業当たり1,072万円、労働者1人当たり7万円となった。割増賃金を1,000万円以上支払ったのは196企業で全体の14.7%、その合計額は109億7,010万円で全体の77.0%であった。1企業での最高支払額は「14億1,328万円」(電気機械器具製造業)、次いで「9億4,430万円」(金融業)、「6億3,321万円」(理美容業)の順となった。

同一労働同一賃金の検討に関する総理指示に対する談話(連合)

連合は、2月23日、「一億総活躍国民会議」(議長:安倍晋三内閣総理大臣)が開催され、その中で安倍総理は同一労働同一賃金の法制化の準備を進めるべき旨を指示したことについて、実効性のある法規制を実現しなければならないとする談話を発表した。談話では「非正規労働者の処遇改善に向けた法整備は正社員転換の促進などとともに、重要な施策である。 連合はかねてから、雇用形態にかかわらない均等待遇原則の法制化を強く求め続けてきた。均等待遇原則の法制化は、現状を改善する政策の柱であり、労働政策審議会での議論を早期にスタートさせるべきである。どのような雇用形態にあっても、すべての働く者が不当に差別されることなく、労働の尊厳が守られ、働きがいを持てる社会をめざして、連合は均等待遇原則の法制化に全力で取り組んでいく。」としている。

賃上げ要求平均額は、3,817円 前年を大きく下回る-金属労協 2016闘争要求状況

金属労協は、3月4日、集計登録組合の要求状況等について公表した。それによると、賃上げについては、金属労協の方針である「3,000円以上の賃上げ」に基づき、集計登録組合のうち51組合が平均3,817円の賃上げを要求し、昨年の6,943円を下回っている。金属労協は、「経営側は、日本経済の好循環に向けた社会的な要請については理解を示しつも、賃上げは困難であるとして、極めて厳しい態度を示している」とし、「経済の好循環のカギを握る個人消費の活性化に向け、賃上げを求める社会的な要請が強まっている。労使の果たすべき社会的な役割と責任を自覚し、強力に交渉展開していく。」としている。

要求水準は9,444円(3.27%)-連合 2016春季生活闘争 要求集計結果

連合は、3月3日2016春季生活闘争の要求集計結果を発表した。2月29日時点で、昨年同時期を230組合上回る4,734組合が要求を提出し、このうち平均賃金方式で要求を提出し、金額が集計できる2,375組合(昨年同時期比301組合増)の要求水準は9,444円(3.27%)となった。300人未満の中小組合は1,515組合が要求提出済みで(同85組合増)、要求水準は8,002円(3.24%)となっている。引き続き「月例賃金の引き上げ」にこだわって交渉を行い、第1先行組合回答ゾーンでの回答引き出しに向けて全力を尽くす、としている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・2月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,564万人(6,610万人)
就業者数

6,351万人(6,399万人)
前年同月比29万人の増加。

完全失業者数 213万人(211万人)
前年同月比13万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.3%(3.2%)

労働市場<東京都・2月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 131,862人(128,281人)
月間有効求人者数 229,644人(218,953人)
有効求人倍率【季節調整値】 1.90倍(1.88倍)
<全国:1.28倍(1.28倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・1月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 343,314円(708,841円)
定期給与 322,340円(325,371円)
特別給与 20,974円(383,520円)
総実労働時間数 134.3時間(142.3時間)
所定内労働時間数 123.1時間(130.3時間)
所定外労働時間数 11.2時間(12.0時間)

倒産状況<東京都・1月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 138件(143件)
<全国:723件(675件)>
負債総額 49,020百万円(20,119百万円)
<全国:163,516百万円(126,927百万円)>

倒産件数は、138件(前年同月比8.7%増)と、5か月連続して前年同月を上回った。負債総額は、490億2,000万円(前年同月比11.5%増)となった。負債額10億円以上の倒産は13件(前年同月10件)となった。業種別件数では、サービス業(28件)、卸売業(24件)、建設業、情報通信業(19件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は103件となり、倒産件数における構成比は74.6%となった。倒産企業総従業員数は994人となり、前年同月の843人と比べ17.9%増となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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