労働情勢(2016年5月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

4月完全失業率は3.2%、前月と同率-総務省労働力調査速報ほか

総務省統計局は5月31日、「労働力調査(速報)平成28年4月結果」を発表した。4月の完全失業率(季節調整値)は3.2%で前月と同率だった。就業者数は6,396万人で、前年同月に比べ54万人増加した。完全失業者数は224万人で、前年同月に比べ10万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「卸売業、小売業」、「医療、福祉」、「運輸業、郵便業」などで増加したが、「農業、林業」、「建設業」、「製造業」などでは減少した。  また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(4月分)」によると、4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍(正社員0.85倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.07ポイント上回る2.02倍であった。

現金給与総額は前年同月比1.4%増、所定外労働時間は1.8%減-厚生労働省毎月勤労統計調査

厚生労働省は5月9日、「毎月勤労統計調査(3月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、前年同月比1.4%増の278,501円となった。また、総実労働時間は、前年同月比0.6%増の146.9時間、所定外労働時間は前年同月比1.8%減の11.2時間となった。製造業の所定外労働時間は3.0%減となった。

労働災害の発生状況は、度数率・強度率ともに低下、死傷者一人平均の労働損失日数も減少

厚生労働省は4月26日、「平成27年労働災害動向調査の結果を発表した。この調査は、昭和27年から主要産業における年間の労働災害の発生状況を明らかにするため行っているものである。平成27年の労働災害発生状況は、度数率(労働災害発生の頻度)は1.61(前年1.66)、強度率(労働災害の重さの程度)は0.07(前年0.09)、死傷者1人平均の労働損失日数は41.0日(前年56.4日)となっている。

雇用を増やす企業を減税するなど税制上の優遇制度(雇用促進税制)を延長(平成28年度4月1日から平成30年3月31日まで)

厚生労働省は、事業年度中に雇用者(雇用保険一般被保険者)数を5人以上(中小企業は2人以上)かつ10%以上増加させるなど一定の要件を満たした事業主に対する税制優遇制度を、平成29年度まで2年間延長した(個人事業主の場合は、平成29年1月1日から平成30年12月31日までの各年)。この優遇措置を受けるために必要な「雇用促進計画」は、ハローワークにおいて受け付けている。

平成28年熊本地震の発生に伴う雇用調整助成金の特例について

平成28年4月14日に発生した平成28年熊本地震の影響により事業活動が急激に縮小する事業所が生じ、地域経済への影響が長期化することが見込まれることから、厚生労働省では、平成28年熊本地震に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して、下記のとおり雇用調整助成金の特例措置を講じることとした。  

<現行の支給要件>  生産量、販売量、売上高などの事業活動を示す指標の最近 3か月 間の月平均値が、前年同期に比べ10%以上減少している事業所であること。

<特例措置後の支給要件>  生産量、販売量、売上高などの事業活動を示す指標の最近 1か月 間の月平均値が、前年同期に比べ10%以上減少している事業所であること。

平成28年熊本地震に係る当面の緊急雇用・労働対策について

厚生労働省は、地震発生に伴い、ハローワーク等における被災者への対応など様々な雇用対策に取り組んでいるが、企業の生産活動への影響が生じている中で雇用・労働面においても、さらなる労働対策を講ずることとし、「平成28年熊本地震に係る当面の雇用・労働対策」をまとめた。主なポイントは以下のとおり。  

【対策のポイント】

 1 被災地における雇用を維持・確保しようとする企業への支援(雇用調整助成金の要件緩和)

 2 被災地の事業場等に対する労働保険料の申告・納付期限の延長

 3 被災した就職活動中の学生等のニーズに応じた対応

 4 被災した方や復旧作業を行う方の安全・健康

 5 賃金など労働条件面の不安や疑問への対応

ツアーバスを運行する貸切バス事業場に対する緊急の集中監督指導実施状況

厚生労働省では、平成28年1月15日に発生した長野県でのバス事故を受けて、ツアーバスを運行する貸切バス事業場(196件)に対し、主に2月、3月に、緊急の集中監督指導を実施した。  この監督指導の際に認められた、自動車運転者に関する労働基準法等の法令違反及び「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の違反の状況は別紙のとおりであり、これらの 違反が認められた事業場に対しては、是正勧告書を交付し、是正に向けた指導を行った。

日本バス協会に対し、労働時間管理等の徹底を要請

厚生労働省は、本日、労働基準局長から公益社団法人日本バス協会に対して、バス運転者の労働時間管理等の徹底に関する要請を行った。  この要請は、今年1月に発生した軽井沢スキーバス事故を受け、全国の労働基準監督署において実施した、貸切バス事業者に対する緊急の集中監督の結果を踏まえたもの。  また、都道府県労働局に対しても、都道府県バス協会およびバス協会未加入貸切バス事業者に対して、同趣旨の要請を行うよう指示した。  公益社団法人日本バス協会への要請の内容は、以下の通り。  【要請の内容】  1 バス運転者の労働時間などについては、労働基準法及び改善基準告示に定められた規定の遵守を、改めて徹底すること  2 長時間にわたる時間外・休日労働を行ったバス運転者に対しては、面接指導など行うとともに、労働時間の短縮などの適切な措置を講じること  3 バス運転者の健康管理を適切に行うため、労働安全衛生法に基づく健康診断を確実に実施すること。また、所見が認められたバス運転者に対しては、「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」に基づき、適切な就業上の措置を講じること  4 「交通労働災害防止のためのガイドライン」に基づき、睡眠時間の確保に配慮した適正な労働時間などの管理、乗務開始前の点呼等の実施、適正な走行計画の作成など、適切な措置を講じること

平成28年度「全国安全週間」を7月に実施

厚生労働省では7月1日から一週間、「全国安全週間」を実施する。また、今年度のスローガンは、応募のあった1,079 作品の中から 、「見えますか? あなたのまわりの 見えない危険  みんなで見つける 安全管理 」に決定した。  今年で89回目となる全国安全週間は、労働災害を防止するための産業界での自主的な活動を推進するとともに、職場での安全に対する意識を高め、安全を維持する活動の定着を目的としてる。 労働災害は長期的に減少し、平成27年は初めて年間の死亡者数が1,000人を下回った。一方、休業災害を含む労働災害全体では、十分な減少傾向にあるとは言えない。特に、近年の産業構造の変化に伴って拡大を続ける第三次産業などでは、職場の安全に関して自ら取り組む意識が十分であるとは言えず、労働災害が増加傾向にある。

熊本県を中心とする九州地震災害の発生に対する連合会長声明(連合)

連合は4月18日、「今回の地震に際して、対策救援本部を設置した。直ちに救援カンパ活動を開始するとともに、被災者の生活・雇用における安心や被災地の復旧・復興に向けて、政府・政党、経済団体への要請行動など、必要な取り組みを展開していく。」「このような時にこそ、労働運動の原点である助け合い・支え合いの姿を体現し、社会的な役割を果たしていかなければならない。被災地の一日も早い復旧・復興に向けて、連合に集う全ての構成組織・地方連合会は団結し、最大限の取り組みを展開していこう」との声明を発表した。

春季生活闘争 臨時回答集計結果について(連合)

連合は4月14日、春季生活闘争の臨時回答集計結果を公表した。賃上げ回答状況は、平均賃金方式(回答2,672組合)の回答額(組合員加重平均)は6,077円、2.06%であり、昨年同時期を593円、0.18ポイント下回った。また300人未満の中小組合(回答1,707組合)の回答額平均は4,715円、1.91%となり、中小組合も賃金の引き上げ回答が引き続き行われている。前回(3月末)以降、新たに860組合が回答を引き出しており、「賃上げ」の流れは継続されている。

春季労使交渉・大手企業業種別回答状況(第1回集計)(日本経団連)

日本経団連は4月18日、春季労使交渉の大手企業の回答状況を公表した。それによると、集計した62社の平均は、加重平均で7,174円であり、アップ率は2.19%となっている。

新卒社員の初任給、3社に1社が全学歴引き上げ(労務行政研究所)

一般財団法人労務行政研究所は4月25日、2016年度新入社員の初任給調査の結果を発表した。初任給の「据え置き」が66.1%、「全学歴引上げ」33.9%と2対1の比率。「全学歴引上げ」は、前年度の速報集計時に比べて6ポイント減少となった。リーマンショックの影響を受け世界的不況に陥った09年度は、据え置き率が9割を超え、以降95%前後の高い割合が続いていた。14年度以降、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などから、春闘交渉では大手を中心にベースアップや賃金改善の実施が相次ぎ、初任給も引き上げる企業が増加。15年度の据え置き率は58.7%で、06年度以降では最も低い割合となった。16年度は前年度に比べると賃上げは抑制傾向にあり、初任給の据え置き率も66.1%と15年度に比べて7ポイント程度増えている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・4月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,621万人(6,555万人)
就業者数

6,396万人(6,339万人)
前年同月比54万人の増加。

完全失業者数 224万人(216万人)
前年同月比10万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.2%(3.2%)

労働市場<東京都・4月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 142,152人(137,950人)
月間有効求人者数 227,676人(234,800人)
有効求人倍率【季節調整値】 2.02倍(1.95倍)
<全国:1.34倍(1.30倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・3月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 366,098円(333,823円)
定期給与 328,686円(325,661円)
特別給与 37,412円(8,162円)
総実労働時間数 148.4時間(143.0時間)
所定内労働時間数 136.1時間(131.3時間)
所定外労働時間数 12.3時間(11.7時間)

倒産状況<東京都・4月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 130件(160件)
<全国:695件(746件)>
負債総額 16,295百万円(44,809百万円)
<全国:103,344百万円(175,899百万円)>

 倒産件数は、130件(前年同月比15.6%減)と、7か月ぶりに前年同月を下回った。負債総額は、162億9,500万円(前年同月比61.1%減)となった。負債額10億円以上の倒産は5件(前年同月6件)となった。業種別件数では、卸売業(30件)、サービス業(23件)、小売業(21件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は108件となり、倒産件数における構成比は83.1%となった。また、倒産企業総従業員数は444人となり、前年同月の775人と比べ42.7%減となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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