労働情勢(2016年6月30日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

5月完全失業率は3.2%-総務省労働力調査速報ほか

総務省統計局は7月1日、「労働力調査(速報)平成28年5月結果」を発表した。5月の完全失業率(季節調整値)は3.2%(前月同)、就業者数は6,446万人で、前年同月に比べ46万人増加し、18か月連続の増加となった。うち、非正規の職員・従業員は1,990万人であり、前年同月に比べ41万人増加した。完全失業者数は216万人で、前年同月に比べ8万人の減少となり、72か月連続の減少となっている。 また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(5月分)」によると、5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.02ポイント上昇し1.36倍(正社員0.87倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.01ポイント上昇し2.03倍であった。

現金給与総額は前年同月比0.3%増、所定外労働時間は0.9%減-厚生労働省毎月勤労統計調査

厚生労働省は6月3日、「毎月勤労統計調査(4月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、前年同月比0.3%増の274,984円、また、総実労働時間は、前年同月比1.4%減の149.1時間、所定外労働時間は、前年同月比0.9%減の11.3時間となった。製造業の所定外労働時間は、2.4%減の15.9時間となった。

女性活躍推進法に基づく「えるぼし」企業46社を認定

平成28年4月1日に全面施行された女性活躍推進法(※)では、一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出を行った企業のうち、一定の基準を満たし、女性の活躍推進に関する状況等が優良な企業について、厚生労働大臣の認定を受けることができる制度が創設されている。(※女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)  認定は、基準を満たす項目数に応じて3段階あり、認定を受けた企業は、認定マーク(愛称「えるぼし」)を商品や広告、名刺、求人票などに使用することができ、女性の活躍を推進している事業主であることをアピールすることができる。  また、「公共調達における加点評価」と「日本政策金融公庫による低利融資」の対象になる。厚生労働省は4月末日までに全国で46社の企業を「えるぼし」企業として認定した。なお、一般事業主行動計画の策定及び策定した旨の届出が義務づけられている301人以上の大企業における届出率は4月末日現在85.0%となっている。

高校生に対するアルバイトに関する意識等調査結果について

厚生労働省は、高校生アルバイトを巡る労働条件や学業への影響等の現状及び課題を把握し、適切な対策を講じる参考とするため、平成27年12月から平成28年2月にかけて、高校生に対し、アルバイトに関する意識等調査を行った。5月18日にその結果を取りまとめ、公表した。  昨年は、大学生等を対象とした同様の調査を実施したが、その結果を踏まえ、大学生等の労働条件の確保のため、事業主団体への要請、大学生等への周知・啓発等を実施した。  

<調査結果のポイント>

 1. アルバイトを行った経験を有する高校生に、アルバイトに関する意識等調査を実施し、1,854人から回答を得た。

 2. 対象者1,854人が経験したアルバイトの業種等は、スーパーマーケット(22.6%)、コンビニエンスストア(14.8%)、チェーンの飲食店(牛丼店・カレーショップなど)(6.7%)、その他販売(※回答が多いのは、ホームセンターやドラッグストアなど)(5.9%)の順であった。

 3.  60.0%の高校生が、労働条件通知書等を交付されていないと回答した。労働条件について、口頭でも具体的な説明を受けた記憶がない学生が18.0%であった。

 4. 32.6%の高校生が、労働条件等で何らかのトラブルがあったと回答した。トラブルの中では、シフトに関するものが最も多いが、中には、賃金の不払いがあった、満18歳未満に禁止されている深夜業や休日労働をさせられたなどといった法律違反のおそれがあるものもあった。なお、未回答も32.7%あった。

大学等新卒者への就職支援の状況について~「未内定就活生への集中支援2016」により約3万2千人の就職が決定~

厚生労働省及び文部科学省は、5月20日、平成27年度新規学校卒業者の就職状況を発表した。この結果、平成28年4月1日現在の新規大学卒業者の就職率は、97.3%(前年同期比0.6ポイント増)となり、調査を開始した平成9年3月卒業者以来過去最高の水準となった。厚生労働省は、文部科学省及び経済産業省との連携により、「未内定就活生への集中支援2016」に取り組んできた。高校・大学等とジョブサポーターとの連携による個別支援の徹底により、1月~3月末で未内定者約3万2千人が就職決定しました。特に、平成28年3月卒の大学生については、同期間に約1万5千人の就職が決定した。新規大学卒業者の就職希望率は平成9年3月卒の調査開始以降で最高となっており、秋以降もあきらめずに就職活動を続ける姿勢がうかがえる。就職が決まらないまま卒業した方に対しても、引き続き、ジョブサポーターによる個別支援を継続し、「未就職卒業生への集中支援2016」に取り組んでいくとしている。

平成27年度「大学等卒業者の就職状況調査」

厚生労働省は5月20日、平成28年3月に大学を卒業した学生の就職状況などを文部科学省と共同で調査し、平成28年4月1日現在の状況を取りまとめた。(調査対象は、全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の中から、設置者や地域などを考慮して抽出した112校、6,250人)学歴別就職率は、大学で97.3%、短期大学(女子学生のみ)97.4%、高等専門学校(男子学生のみ)100.0%、専修学校(専門課程)97.0%となっている。

平成27年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・内定状況」取りまとめ

厚生労働省は、このほど、平成28年3月に高校や中学を卒業した生徒について、平成28年3月末現在の公共職業安定所(ハローワーク)求人における求人・求職・内定状況を取りまとめた。対象は、学校やハローワークからの職業紹介を希望した生徒としている。平成28年3月末現在で高校生の就職内定率は99.1%と前年同期比0.3ポイント上昇し、平成3年3月卒業者以来25年ぶりの水準となっている。

「イクメン企業アワード2016」・「イクボスアワード2016」を実施

厚生労働省では、育児を積極的に行う男性=「イクメン」を応援し、男性の育児休業取得を促進するイクメンプロジェクトの一環として、今年度も「イクメン企業アワード」と「イクボスアワード」を実施すると発表。 「イクメン企業アワード」は、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するものです。一方、「イクボスアワード」は、部下の育児と仕事の両立を支援する管理職=「イクボス」を企業などからの推薦によって募集し、表彰するもの。厚生労働省では、表彰企業や表彰された方の取組内容をホームページや広報誌などで紹介し、ロールモデルとして普及させていくことにより、企業における育児と仕事の両立支援の推進と、男性労働者の育児休業の取得促進などに役立てていくとしている。募集期間は5月24日から7月22日となっている。

平成27年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」を公表

厚生労働省では、平成27年の「職場での熱中症による死傷災害の発生状況」を取りまとめた。これらを踏まえて、平成28年の職場における熱中症予防対策については、平成27年に死亡災害が多く発生している建設業と屋外で作業する警備業を重点業種とした取組を行っていくとしている。  <平成27年の職場における熱中症による死傷者の状況>  昨年(平成27年)の職場での熱中症*1による死傷者(死亡・休業4日以上)は464人と、平成26年よりも41人多く、うち死亡者は29人と、前年より17人増加。近年の熱中症による死傷者は、猛暑だった平成22年は最多の656人となり、その後も毎年400~500人台で高止まりの状態にある。  業種別に死亡者をみると、建設業が最も多く11人、次いで警備業で7人発生しており、この2業種で全体の約6割を占めている。  平成27年に熱中症で死亡した29人の状況をみると、WBGT値*2(暑さ指数)の測定を行っていなかった(28人)、 計画的な熱への順化期間が設定されていなかった(26人)、自覚症状の有無にかかわらない定期的な水分・塩分の摂取を行っていなかった(17人)、健康診断を行っていなかった(13人) など、基本的な対策が取られていなかったことが分かる。

平成27年度 障害者の職業紹介状況等

厚生労働省は27日、平成27年度の障害者の職業紹介状況をまとめ、公表した。  ハローワークを通じた障害者の就職件数は、平成26年度の84,602件から大きく伸び、90,191件(対前年度比6.6%増)となった。また、就職率も48.2%(同1.0ポイント上昇)と上昇しました。さらに、精神障害者の就職件数が大幅に増加した。

平成28年度「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」を実施

厚生労働省は30日、平成28年度の「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」の実施にあたり、パートタイム労働者の活躍推進に取り組んでいる企業からの応募を、同日から受け付けると発表。(委託先:みずほ情報総研株式会社)  昨年度から始めたこの表彰制度は、パートタイム労働者の働きや貢献に見合った、正社員との均等・均衡待遇を推進し、パートタイム労働者がいきいきと働くことができる職場環境の整備を進めるため、模範となる取組を実施している企業を表彰し周知することで他の企業の取組促進へとつなげていくことを目的としている。  「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」の対象となるのは、パートタイム労働者の働きぶりの評価と適正処遇に関する取組や、パートタイム労働者に対する教育訓練やキャリアアップに関する取組など、以下の第1~4分野※1のうち2分野以上の取組を実施している企業とする。  第1分野:パートタイム労働者の働きぶりの評価と適正処遇に関する取組  第2分野:パートタイム労働者に対する教育訓練やキャリアアップに関する取組  第3分野:パートタイム労働者とのコミュニケーション向上のための取組  第4分野:その他の取組(第1~3分野以外で、パートタイム労働者の活躍推進に向けた取組

6月は「外国人労働者問題啓発月間」

厚生労働省では、毎年6月を「外国人労働者問題啓発月間」と定めている。  外国人労働者の就労状況を見ると、派遣・請負の就労形態が多く雇用が不安定な状態にあったり、社会保険に未加入の人が多かったりと、雇用管理上の改善が早急に取り組むべき課題となっている。一方、専門的な知識・技術を持つ外国人(いわゆる「高度外国人材」)の就業促進については、企業側の受け入れ環境が整っていないなどの理由で、まだ不十分な状況が続いている。  このため、今年は「外国人雇用はルールを守って適正に~雇入れ・離職時の届出と適切な雇用管理は事業主の責務です!~」を標語に、事業主団体などの協力のもと、労働条件などルールに則った外国人雇用や高度外国人材の就職促進について、事業主や国民を対象とした集中的な周知・啓発活動を行うとしている。

平成28年度「均等・両立推進企業表彰」の候補企業を募集

厚生労働省は、1日、平成28年度「均等・両立推進企業表彰」の候補となる企業の公募を開始した。この表彰は、職場で女性の能力を発揮させるための積極的な取組(ポジティブ・アクション)や、仕事と育児・介護との両立を支援する取組を行い、他の模範となるような企業を表彰する制度で、平成11年度から毎年実施している。受賞企業の取組事例は、厚生労働省が委託運営する「女性の活躍・両立支援総合サイト」でも公開するなど広く発信することで、受賞企業における優秀な人材の確保にも繋がっていく。応募期間は、平成28年6月1日から7月31日まで(当日消印有効)、表彰式は、12月上旬に「女性の活躍や仕事と育児・介護との両立支援についてのシンポジウム(仮称)」と同時に実施する予定。

中小企業における労働条件の確保・改善に関する公正取引委員会・経済産業省との通報制度等について

下請取引の適正化は、下請事業者の経営の安定・健全性を確保する上で重要であるほか、労働者の労働条件の確保・改善にも資するものであることから、厚生労働省においては、平成20年12月2日より、公正取引委員会・経済産業省との通報制度等を実施している。  今般、 平成28年6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」において、「長時間労働の背景として、親事業者の下請代金法・独占禁止法違反が疑われる場合に、中小企業庁や公正取引委員会に通報する制度を構築し、下請などの取引条件にも踏み込んで長時間労働を是正する仕組みを構築する」とされた。  このため、厚生労働省においては、「労働基準監督機関において、事業場に対する監督指導を実施した結果、労働基準法第24条(賃金支払)違反や同法第32条(労働時間)違反等の労働基準関係法令違反が認められ、当該違反の背景に親事業者による下請法第4条の違反行為に該当する行為又は特定荷主による物流特殊指定に該当する独占禁止法第19条の違反行為に該当する行為(いわゆる「下請たたき」に当たる行為)が存在しているおそれのある事案を把握した場合、下請事業者又は特定物流事業者の意向を踏まえつつ、かつ、秘密保持に万全を期した上で、公正取引委員会又は経済産業省に当該事案を通報するものとすること」  などを主な内容とする通報制度を実施することとし、3日、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あて通達した。

春季生活闘争 第6回回答集計結果について(連合)

連合は6月1日、2016春季生活闘争の臨時の回答集計を公表した。賃上げ回答状況は、平均賃金方式で回答額(加重平均)は5,817 円、2.00%であり、昨年同時期を664円、0.23 ポイント下回った。また、一時金は、年間分の月数回答は4.89 月と、昨年同時期と同様と、額回答は1,558,738 円(同-7,196円)となっている。また、非正規労働者の賃上げは、時給で17.26 円・月給3,416円で、いずれも昨年同時期を上回っているのに加え、賃上げの対象となる非正規組合員数も約10万人増えている。

消費税率引上げ再延期表明に対する談話(連合)

6月1日、安倍総理が消費税率の引上げ時期を再延期したことに対し、「わが国が超少子高齢・人口減少社会に突入する中で、社会保障制度の充実・安定化をはかるとともに、将来世代に負担を先送りしないためには、基本的には予定通り消費税率を引上げるべきところである。しかし、安倍総理が自らの経済失政により二度までもその延期を判断し、予定されていた社会保障の充実を大きく後退させたことは極めて遺憾であり、このような事態を招いた責任は重大である。」との談話を発表した。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・5月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,662万人(6,621万人)
就業者数

6,446万人(6,396万人)
前年同月比46万人の増加。

完全失業者数 216万人(224万人)
前年同月比8万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.2%(3.2%)

労働市場<東京都・5月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 139,648人(142,152人)
月間有効求人者数 219,232人(227,676人)
有効求人倍率【季節調整値】 2.03倍(2.02倍)
<全国:1.36倍(1.34倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・4月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 349,458円(366,098円)
定期給与 330,640円(328,686円)
特別給与 18,818円(37,412円)
総実労働時間数 149.1時間(148.4時間)
所定内労働時間数 137.0時間(136.1時間)
所定外労働時間数 12.1時間(12.3時間)

倒産状況<東京都・5月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 128件(130件)
<全国:671件(695件)>
負債総額 32,070百万円(16,295百万円)
<全国:115,852百万円(103,344百万円)>

倒産件数は、128件(前年同月比1.6%増)と、2か月ぶりに前年同月を上回った。負債総額は、320億7,000万円(前年同月比59.3%増)となった。負債総額10億円以上の倒産は5件(前年同月4件)となった。業種別件数では、卸売業(36件)、サービス業(25件)、情報通信業(17件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は109件となり、倒産件数における構成比は85.2%となった。倒産企業総従業員数は614人となり、前年同月の609人と比べ0.8%増となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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