労働情勢(2016年10月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

9月完全失業率は3.0%、前月と比べ0.1ポイント低下-総務省労働力調査速報ほか

総務省統計局は10月28日、「労働力調査(速報)平成28年9月結果」を発表した。9月の完全失業率(季節調整値)は3.0%で前月に比べ0.1ポイントの低下であった。就業者数は6,497万人で、前年同月に比べ58万人増加した。うち、非正規の職員・従業員は2,023万人であり、前年同月比で37万人増加した。完全失業者数は204万人で、前年同月に比べ23万人の減少となった。  また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(9月分)」によると、9月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.01ポイント上昇し、1.38倍(正社員0.88倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べて0.02ポイント上昇し、2.03倍であった。

現金給与総額は前年同月比0.1%減、実質賃金は0.5%増-厚生労働省毎月勤労統計調査

厚生労働省は10月7日、「毎月勤労統計調査(8月速報)」を発表した。従業員5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は、前年同月比0.1%減の271,676円、きまって支給する給与は0.3%増の258,977円となった。実質賃金は、0.5%増となった。また、総実労働時間は、前年同月比0.9%減の140.2時間、所定外労働時間は、前年同月比2.0%減の10.2時間となった。常用雇用は前年同月比2.2%増となった。

「セルフ・キャリアドッグ導入支援セミナー」の開催

厚生労働省は、 9月9日、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組である「セルフ・キャリアドック」を多くの企業に広めるため、「セルフ・キャリアドック導入支援セミナー」を、10月11日に東京、17日に大阪で開催すると公表した。 セルフ・キャリアドックとは、企業の人材育成ビジョンに基づき、年齢、就業年数、役職など従業員のキャリアの節目をとらえ、定期的にコンサルティングを受ける機会を整備することなどにより、従業員のキャリア形成を促進・支援する企業内の総合的な取組。従業員の仕事に対するモチベーションアップや定着率の向上などにより、企業の生産性向上にも寄与することが期待される。また、「セルフ・キャリアドック」の導入モデルとなる企業(モデル企業)について、10月21日(金)までの期間、「セルフ・キャリアドック導入支援ホームページ」で募集するとしている。

労働経済動向調査(平成28年8月)の結果

厚生労働省では、9月13日、労働経済動向調査(平成28年8月)の結果をとりまとめた。労働経済動向調査は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施ひている。本調査は、平成28年8月1日現在の状況について、主要産業の規模30人以上の民営事業所のうちから5,835事業所を抽出して調査を行い、このうち3,080事業所から回答を得ている。今回は特別項目として「既卒者の募集採用」及び「労働者不足の対処方法」についても調査している。  それによると、新規学卒者の採用枠で正社員を募集する際、既卒者が「応募可能だった」とする事業所の割合は「調査産業計」で43%となり、調査開始の平成20年以降で最も高かった。(前回平成27年8月調査42%)かた、現在不足している労働力に対する対処方法は、過去1年間及び今後1年間とも[正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加]が最も高かった。(過去1年間62%、今後1年間63%)

平成27年度新卒者内定取消状況のまとめ

厚生労働省は、9月13日、本年3月に大学や高校などを卒業して4月に就職予定であった人のうち、内定を取り消されたり、入職(入社)時期が延期(繰下げ)となった人の状況をまとめた。内定を取り消した企業のうち、1社については企業名も公表する。  内定の取消しや入職時期の繰下げを行う場合、事業主はハローワークに通知する必要があり、今回の取りまとめはそれらを集計したもの。企業名の公表については、内定取消しが「事業活動縮小を余儀なくされているとは明らかに認められない」などの場合に、求職活動をする学生の適切な職業選択に役立つよう、厚生労働大臣が実施できることになっている。(「職業安定法」施行規則)。

(採用内定取消状況)  内定取消しとなった学生・生徒数    82人(32事業所)(昨年度:60人(20事業所))

(入職時期繰下げ状況)  入職時期の繰下げとなった学生・生徒数  24人(1事業所)

平成28年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ

厚生労働省は、9月13日、平成29年3月に高校や中学を卒業する生徒について、平成28年7月末現在の公共職業安定所(ハローワーク)求人における求人・求職状況を取りまとめた。対象は、学校やハローワークからの職業紹介を希望した生徒。 【高校新卒者】 ○ 求人数   約 32万4千人で、前年同期比 13.3%の増 ○ 求職者数 約 18万5千人で、同 0.6%の減 ○ 求人倍率 1.75倍で、同 0.21ポイントの増 【中学新卒者】

○ 求人数   920人で、前年同期比18.3%の増

○ 求職者数 1,006人で、同5.7%の減

○ 求人倍率 0.91倍で、同0.18ポイントの増

「平成27年版 働く女性の実情」を公表

厚生労働省は、9月20日、「平成27年版 働く女性の実情」を取りまとめ、公表した。。「働く女性の実情」は、政府や研究機関などの各種統計調査を用いて、働く女性の状況などを分析した報告書で、昭和28(1953)年から毎年公表している。この報告書は3部構成で、I部では、就業状況や労働条件など、働く女性に関する状況を、II部では、働く女性に関する厚生労働省の施策をまとめている。また、III部では、昭和60年の男女雇用機会均等法成立以後30年間の雇用均等行政分野の法律の変遷と働く女性に関するデータから、女性労働者を取り巻く環境の変化をまとめている。  

■女性の年齢階級別労働力率  

M字型カーブはこの30年間で大きく上方にシフトし、窪みが大幅に浅くなり改善傾向。  M字型の底(「30~34歳」)の労働力率が20.6ポイント上昇。  労働力率が上昇したすべての年齢階級(25~64歳)で有配偶者の労働力率の上昇による効果大。

■女性の就業率  

25~44歳の女性の就業率は、昭和60年(56.5%)から平成27年(71.6%)まで上昇傾向にある。  

■女性の産業別雇用者数  

昭和60年は「サービス業」(464万人、女性雇用者総数に占める割合30.0%)が最多、平成27年は「医療,福祉」(578万人、同23.4%)が最多。  

■女性の雇用形態別雇用者数  

役員を除く雇用者に占める「非正規の職員・従業員」の割合は、昭和60年(32.1%)から平成27年(56.3%)までほぼ一貫して上昇傾向にある。  

■役職者に占める女性の割合の推移  

昭和60年から平成27年の変化をみると、「課長級以上(部長級+課長級)」が1.4%から8.7%に、「係長級以上(部長級+課長級+係長級)」が2.5%から11.9%に上昇している。役職別にみると、「部長級」は1.0%から6.2%に、「課長級」は1.6%から9.8%に、「係長級」は3.9%から17.0%に、いずれの区分も上昇傾向が続いている。  

■男女間賃金格差の推移  

一般労働者※の所定内給与額の男女間格差(男性=100.0とした場合の女性の所定内給与額)は、昭和60年は59.6であったが、平成27年は72.2となっており、格差は縮小傾向が続いている。

平成27年「転職者実態調査」の結果

厚生労働省では、9月20日、平成27年「転職者実態調査」の結果をとりまとめ、公表した。「転職者実態調査」は、厚生労働省が、転職者の採用状況、就業意識等の実態を把握することを目的としている。今回の調査は5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約17,000事業所及びそこで働く転職者から約11,000人を無作為抽出して平成27年10月1日現在の状況について実施したもの。それによると、現在の勤め先に満足な転職者は、不満足な転職者を大幅に上回り、満足度D.I.(「満足」-「不満足」)は43.0ポイントとなった。

毎年10月は中小企業退職金共済制度の「加入促進強化月間

厚生労働省は、毎年10月に独立行政法人勤労者退職金共済機構が実施している中小企業退職金共済制度の「加入促進強化月間」において、この制度への加入促進活動や履行確保活動の後援者として、関係機関を通じてさまざまな活動に取り組んでいる。中小企業退職金共済制度は、独力では退職金制度を設けることが困難な中小企業に対して、事業主の相互共済の仕組みと国の援助によって設けられた国の退職金制度のこと(運営は勤労者退職金共済機構)。今回の「加入促進強化月間」では、各地方自治体、金融機関、事業主団体などへの制度の周知などの協力依頼や、都道府県労働局、労働基準監督署、公共職業安定所で、パンフレットの配布や各種説明会などで制度の紹介を行う。また、この制度の説明を希望される中小企業事業主の方に対しては、勤労者退職金共済機構が各都道府県に配置している普及推進員等が説明に伺うこともできるとしている。

過重労働解消キャンペーンを11月に実施

厚生労働省は、9月30日、「過重労働解消キャンペーン」を11月に実施すると発表した。この月間は「過労死等防止対策推進法」に基づくもので、過労死等を防止することの重要性について国民に自覚を促し、関心と理解を深めるため、毎年11月に実施しているもの。月間中は、国民への周知・啓発を目的に、全国43会場で「過労死等防止対策推進シンポジウム」を行うほか、「過重労働解消キャンペーン」として著しい過重労働や悪質な賃金不払残業などの撲滅に向けた監督指導や無料の電話相談などを行うとしている。

「イクメン企業アワード2016」・「イクボスアワード2016」の受賞企業を決定

厚生労働省は、9月30日、「イクメン企業アワード2016」と「イクボスアワード2016」の受賞企業を決定した。これらのアワードは、 育児を積極的に行う男性=「イクメン」を応援し、男性の育児休業取得を促進する「イクメンプロジェクト」の一環として、働きながら安心して子どもを産み育てることができる労働環境の整備推進を目的に、 模範となる企業や個人を表彰するもの。今年で4回目を迎える 「イクメン企業アワード」は、 男性の仕事と育児の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するもので、今回は、グランプリ2社、特別奨励賞2社を選定した。 また、今回が3回目となる「イクボスアワード」は、 部下の仕事と育児の両立を支援する管理職=「イクボス」を企業などからの推薦によって募集し、表彰するもので、 グランプリ3名、特別奨励賞4名を選定した。「イクメン企業アワード」・「イクボスアワード」の表彰式は、10月18日に開催する「イクメン推進シンポジウム」の中で行う。

「間主要企業夏季一時金妥結状況~厚生労働省

厚生労働省は、9月16日、民間主要企業の夏季一時金妥結状況を公表した。集計対象は、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業のうち、妥結額を把握できた374社である。結果によると、平均妥結額は843,577円で、前年に比べ11,285円(1.36%)の増となり、対前年比は4年連続のプラス、過去最高の平成19年に次ぐ、9年ぶりの水準となった。平均要求額は、把握できた289社でみると888,263円で、前年に比べ773円の増となっている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・9月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,701万人(6,677万人)
就業者数

6,497万人(6,465万人)
前年同月比58万人の増加。

完全失業者数 204万人(212万人)
前年同月比23万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 3.0%(3.1%)

労働市場<東京都・9月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 130,447人(131,615人)
月間有効求人者数 224,279人(221,718人)
有効求人倍率【季節調整値】 2.03倍(2.01倍)
<全国:1.38倍(1.37倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・8月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 339,117円(461,961円)
定期給与 324,129円(325,749円)
特別給与 14,988円(136,212円)
総実労働時間数 140.2時間(146.5時間)
所定内労働時間数 129.5時間(135.3時間)
所定外労働時間数 10.7時間(11.2時間)

倒産状況<東京都・9月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 103件(152件)
<全国:649件(726件)>
負債総額 24,230百万円(19,655百万円)
<全国:85,063百万円(126,049百万円)>

倒産件数は、103件(前年同月比13.4%減)と、2か月ぶりに前年同月を下回った。負債総額は、242億3,000万円(前年同月比87.2%減)となった。負債額10億円以上の倒産は4件(前年同月4件)となった。業種別件数では、卸売業(19件)、建設業、製造業、サービス業(14件)、情報通信業(13件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は90件となり、倒産件数における構成比は87.4%となった。倒産企業総従業員数は411人となり、前年同月の580人と比べ29.1%減となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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