労働情勢(2017年10月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

9月完全失業率(季節調整値)は2.8%-総務省労働力調査速報ほか

 総務省統計局は10月31日、「労働力調査(速報)平成29年9月結果」を発表した。9月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で前月と同じ、就業者数は6,596万人で、前年同月に比べ74万人増加し、57か月連続の増加となった。完全失業者数は190万人、前年同月に比べ14万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「製造業」、「卸売業,小売業」、「サービス業(他に分類されないもの)」などで増加した。
 また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(9月分)」によると、9月の有効求人倍率は前月に比べて同水準の1.52倍(正社員1.02倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べ0.03ポイント減の2.07倍であった。

現金給与総額は0.4%減、所定外労働時間0.2%増-厚生労働省毎月勤労統計調査

 厚生労働省は10月6日、「毎月勤労統計調査 (8月速報)」を発表した。事業所規模5人以上の事業所結果(就業形態計)によると、現金給与総額は前年比0.9%増の274,490円、特別に支払われた給与は、前年同月比6.1%増の14,526円だった。
 また、総実労働時間は、前年同月比0.7%減の139.3時間、所定外労働時間は前年比0.6%増の10.3時間となった。

使用者団体に「無期転換ルール」の周知・啓発を要請―厚生労働省

 厚生労働省は9月13日、日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会、経済同友会に対し、労働契約法第18条に基づく「無期転換ルール」の円滑な導入に向けた取組を要請した。要請概要は、①無期転換申込権や人事制度について労働者に事前説明すること、②無期転換申込権の発生前の雇い止めは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではないこと、③会員企業・団体等に対して無期転換ルールの周知啓発を依頼すること、など。

新規学卒就職者の離職状況(平成26年3月卒業者)―厚生労働省

 生労働省は9月15日、平成26年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況について取りまとめ公表した。それによると、新規学卒就職者の3年以内の離職率は新規高卒就職者40.8%、新規大卒就職者32.2%であった。

間主要企業夏季一時金妥結状況―厚生労働省

 厚生労働省は9月15日、平成29年民間主要企業夏季一時金妥結状況を公表した。それによると、妥結額などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業428社の平均妥結額は825,150円で、4年連続で80万円台の水準。前年に比べ18,427円(2.18%)の減。平均要求額は、860,719円で、前年に比べ27,544円の減であった。

平成28年パートタイム労働者総合実態調査―厚生労働省

 厚生労働省は9月19日、パートタイム労働者総合実態調査結果を取りまとめ公表した。それによると、正社員とパートの両方を雇用している事業所のうち、平成27年4月1日の改正パートタイム労働法施行を機に実施した改善措置がある事業所の割合は39.4%であった。今後の希望する働き方としては、「パートで仕事を続けたい」が72.0%、「正社員になりたい」が18.9%であった。20~29歳に限ると「正社員になりたい」が4割を超えている。

平成29年版労働経済白書を公表―厚生労働省

 厚生労働省は9月29日、「平成29年版労働経済の分析」(労働経済白書)を公表した。それによると、少子高齢化により労働供給制約下にある我が国で経済成長を実現するためには労働生産性の向上とともに供給制約の解消を図ることが重要であるとの認識の下に、イノベーションの進展への対応及びワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取組などについて分析している。主なポイントは、①イノベーションの促進とワーク・ライフ・バランスの実現の両立を図ることが経済の好循環のために不可欠であり、②設備投資の活性化、人材の有効活用に向けた教育訓練や女性が活躍できる環境の整備などの雇用管理の見直しが重要であり、③企業と労働者が一体となって実効性のある取組を進めていくことが重要である、としている。

平成29年版過労死等防止対策白書を公表―厚生労働省

 厚生労働省は10月6日、「平成28年度我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況」(「平成29年版過労死等防止対策白書」)を公表した。それによると、業務上事案を年齢別にみると、脳・心臓疾患は50歳代と40歳代が多く、精神障害は30歳代、40歳代、29歳以下で多かった。また、業種別では、脳・心臓疾患は「運輸業,郵便業」、「卸売,小売業」で多く、精神障害は「製造業」、「卸売,小売業」で多かった。

人生100年時代構想会議を開催―内閣府

 人生100年時代を見据えた経済・社会システムを実現するための政策のグランドデザインに係る検討を行うため、人生100年時代構想会議(以下「構想会議」という。)を開催する。安倍首相が新たに掲げた看板政策「人づくり革命」を推進する「人生100年時代構想推進室」(杉田和博室長=内閣官房副長官)が8日、発足した。幼児教育・保育の無償化や就職後の新たな学び直しなど長寿社会に合った働き方や学び方などを話し合う「人生100年時代構想会議」の議論を元に年内に中間報告を取りまとめ、2018年には新たな政策を打ち出す方針。会議には榊原定征経団連会長や神津連合会長ら有識者議員13人のほか、茂木担当相や加藤勝信厚生労働相、林芳正文部科学相ら関係閣僚も参加する。

運送業界に長時間労働是正へ計画策定を要請―国土交通省

 石井国土交通大臣は9月20日、国交省に全日本トラック協会の坂本克己会長、日本バス協会の三澤憲一会長、全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長ら業界団体トップを呼び、長時間労働の是正に向けた取り組みを加速するよう求めた。 この中で石井大臣は具体的な施策を盛り込んだアクションプランの策定を要請した。それを受け、全ト協の坂本会長は「働き方改革に向けた施策と、その実施のタイミングをしっかり検討していく」と答え、協会内にワーキンググループを設置し、来年3月末までに計画を策定し、公表すると表明した。

民間給与、4年連続増―国税庁民間給与実態統計調査

 税庁は9月28日に平成28年度民間給与実態調整調査を公表した。それによると、年間平均給与は421.6万円で前年比0.3%増。正規・非正規別にみると、正規は486.9万円(同0.4%増)、非正規は172.1万円(同0.9%増)であった。

働き方改革関連法案要綱を概ね妥当と答申―厚生労働省労働政策審議会

 厚生労働省は9月15日、労働政策審議会の各分科会・部会を開催し、労働基準法改正を含む「働き方改革関連法案」の要綱を「おおむね妥当」と加藤厚労相に答申した。「働き方改革関連法案」に含まれる8法改正の主な中身は次の通り。①労働基準法(残業時間の上限規制・裁量労働制の対象拡大・高プロフェッショナル制度・年休取得促進・罰則)、②じん肺法(産業医・産業保健機能の強化)、③雇用対策法(働き方改革の理念を定めた基本法「労働施策総合推進法」に改称)、④労働安全衛生法(研究開発職と高プロ社員への医師の面接指導)、⑤労働者派遣法(同一労働同一賃金)、⑥労働時間等設定改善法(勤務間インターバルの努力義務)、⑦パートタイム労働法(同一労働同一賃金。「パート有期法」に改称)、⑧労働契約法(有期雇用を理由とした不合理な労働条件の禁止規定をパート労働法に移す)

今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会(第1回)―厚生労働省

 厚生労働省は9月20日、今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会(第1回)を開催した。働き方改革実行計画を受けて、「障害者が、希望や能力等に応じて活躍できることが当たり前の社会」を実現していくためには、障害者雇用状況等の変化に対応した制度の在り方を検討し、適切な政策を講じていく必要があるとして、障害者雇用促進制度の中心的役割を果たす障害者雇用納付金制度や雇用率制度のほか、各種支援策について、今後の在り方の検討を行うとしている。

柔軟な働き方に関する検討会(第1回)―厚生労働省

 厚生労働省は10月3日、柔軟な働き方に関する検討会(第1回)を開催した。本検討会は、働き方改革を進める上で、時間や場所を有効に活用できる働き方であるテレワークや、副業・兼業といった"柔軟な働き方"がしやすい環境を整備するためのガイドライン策定などに向けた検討を行うことを目的に設置された。

人材と競争政策に関する検討会(第2回)―公正取引委員会

 公正取引委員会は9月5日、人材と競争政策に関する検討会(第2回)を開催した。本検討会は、フリーランスや副業など雇用契約以外の契約形態の増加に対して、使用者による人材獲得競争に対する独占禁止法適用の必要性や妥当性を理論的に整理するため設置された。検討会は有識者およびオブザーバーとして文部科学省スポーツ庁、厚生労働省、経済産業省で構成され、座長には泉水文雄神戸大学大学院法学研究科教授が就いている。米国の取り組みを参考にするなどし、国内で起きている問題を調べている。IT技術者のほか、同じように移籍・独立を巡るトラブルが多いとされる芸能人やスポーツ選手の契約実態も含まれており、芸能事務所やスポーツ団体からも聞き取りを行っている。検討会は年度内に報告書をまとめることを目指している。

高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会(第6回)―内閣府

 内閣府は10月2日、高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会(第6回)を開催し、高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会報告書案について意見交換を行った。本検討会は6月に設置されたもので、現行の高齢社会対策大綱に基づく施策の進捗状況の評価、今後の高齢社会対策の推進に当たっての基本姿勢、高齢化の現状を踏まえた重点的に取り組むべき課題などについて検討してきた。報告書案では、繰り下げ受給の上限を七十歳に延長すること、就労や起業など社会参加を促すことで健康を維持し社会保障費抑制につなげることなどが盛り込まれた。政府では、この報告書を基に新しい高齢社会対策大綱案を作成し、年末までに閣議決定するとしている。

UAゼンセン流通部門が悪質クレーム対策ガイドラインを作成

 UAゼンセン流通部門は8月4日、「悪質クレームの定義とその対応に関するガイドライン」をとりまとめた。百貨店やスーパー、ドラッグストアなどで働く組合員が一年かけて議論したもので、悪質クレームを「要求内容または要求態度が社会通念に照らして著しく不相当であるクレーム」と定義。さらに要求内容と要求態度の具体的内容を項目で示している。UAゼンセンは今後、組合員に行った悪質クレームの実態調査を公表し、社会的な機運を盛り上げるという。

長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言―日本経団連ほか

 日本経団連は9月22日、「長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言」を取りまとめ、公表した。長時間労働を前提とした企業風土や職場慣行の見直しに向けて、経済界の決意を示すものとして、経済同友会や日本商工会議所のほか、地方の経営者協会や業界団体なども含め110の経済団体がまとめた。宣言は、「取引先の営業時間外の打合せや電話は極力控える」ほか6項目

読売巨人軍に再度交渉申し入れ―日本プロ野球選手会

 日本プロ野球の労働組合である日本プロ野球選手会は9月22日、読売巨人軍に対して交渉申し入れを求める文書を送付した。選手会は、8月18日に巨人軍が公表した山口選手への処分について、処分内容が重すぎる不当なものであり、締結した複数年契約の短縮を迫り、合意させたことを問題視し、8月25日に読売巨人軍に、処分への再検討と契約見直しの撤回を求め、また日本プロフェッショナル野球組織に対しては本件についての調査を要望していた。ところが、巨人軍から正式な回答が得られず、日本プロフェッショナル野球組織から納得の行く十分な理由が示されないまま、調査を行わないことが口頭で示されたにとどまっている。

働き方改革推進の基本方針を発表―日建連

 一般社団法人日本建設業連合会は9月22日、「働き方改革推進の基本方針」を発表した。それによると、働き方改革に関連する諸課題の推進方策を3つに区分し、それぞれの取組みの基本方針を提示。基本方針は、「長時間労働の是正等」「建設技能者の処遇改善」「生産性の向上」、「下請取引の改善」などからなっている。

働き方改革事例集を発表―日本経団連

 日本経団連は9月25日、「働き方改革事例集―PROMOTE WORK STYLE REFORM」を公表した。長時間労働の防止、有給休暇取得促進、育児・介護と仕事の両立支援、テレワークなどの柔軟な働き方に関する会員企業15社の先進的事例を具体的に紹介している。

メディア労連が結成大会、当面はNHK労連と全映演

 10月2日、メディア関連の労組でつくる新産別「メディア・広告・映画演劇労働組合連合会(メディア労連)」が結成された。新産別の組織人数は9,705人。同労連は連合への加盟組織とし、その下に企業グループ労連が参加する形だ。当面は既存の加盟産別であるNHK労連とおもに東宝の労組でつくる全映演が参加する。対象は、新聞、民放、広告、映画・演劇をはじめ、出版やネット関連のコンテンツ産業など幅広い業種を視野に入れている。連合は2012年に策定した「1千万人連合」の組織化方針で、マスコミ、医療福祉、建設、金融、公務関連など加盟組合の少ない産業をターゲットとしてきた。

明治安田生命が子育て意識調査

 明治安田生命は9月13日、子育てに関するアンケート調査を発表した。それによると、子どもと子育て費用に関する意識では、子育て世帯の9割が3人目を望まないか躊躇しており、その要因は教育費と生活費といった経済的負担で、子育てに足りないと感じている金額は月額約2.7万円としている。また、イクメンに対する意識では、育児の対価は年収約237.5万円で、男性の約11%が0円と回答していた。日ごろの育児への意識や協力度合いが「育児の対価」に影響しているのではないかとしている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・9月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,786万人 ( 6,762万人 )
就業者数

6,596万人 ( 6,573万人 )
前年同月比74万人の増加。

完全失業者数 190万人 ( 189万人 )
前年同月比14万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 2.8% ( 2.8% )

労働市場<東京都・9月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 125,880人 ( 127,362人 )
月間有効求人者数 228,225人 ( 227,836人 )
有効求人倍率【季節調整値】 2.07倍 ( 2.10倍 )
<全国:1.52倍(1.52倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・8月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 341,879( 460,978円 )
定期給与 326,467円 ( 329,812円 )
特別給与 15,412円 ( 131,166円 )
総実労働時間数 139.4時間 ( 145.8時間 )
所定内労働時間数 128.8時間 ( 134.5時間 )
所定外労働時間数 10.6時間 ( 11.3時間 )

倒産状況<東京都・9月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 136件 (  116件 )
<全国:679件(639件)>
負債総額 43,212百万円 ( 29,549百万円 )
<全国:115,802百万円(92,375百万円)>

 倒産件数は、136件(前年同月比32.0%増)と、2か月ぶりに前年同月を上回った。負債総額は、432億1,200万円(前年同月比78.3%増)となった。負債額10億円以上の倒産は2件(前年同月4件)となった。業種別件数ではサービス業(28件)、卸売業(24件)、建設業(20件)、情報通信業(20件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は115件となり、倒産件数における構成比は84.6%となった。また、倒産企業総従業員数は358人となり、前年同月の411人と比べ12.9%減となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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