労働情勢(2017年12月1日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

10月完全失業率(季節調整値)は2.8%-総務省労働力調査速報ほか

 総務省統計局は12月1日、「労働力調査(速報)平成29年10月結果」を発表した。10月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で前月と同じ、就業者数は6,581万人で、前年同月に比べ61万人増加し、58か月連続の増加となった。完全失業者数は181万人、前年同月に比べ14万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「サービス業(他に分類されないもの)」、「情報通信業」、「卸売り,小売業」などで増加した。
 また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(10月分)」によると、10月の有効求人倍率は前月に比べて同水準の1.55倍(正社員1.03倍)、都内の有効求人倍率は前月に比べ0.03ポイント増の2.10倍であった。

現金給与総額は0.9%増、所定外労働時間0.6%増-厚生労働省毎月勤労統計調査

 厚生労働省は117日、「毎月勤労統計調査 (9月速報)」を発表した。事業所規模5人以上の事業所結果(就業形態計)によると、現金給与総額は前年比0.9%増の267,427円、特別に支払われた給与は、前年同月比11.6%増の6,371円だった。また、総実労働時間は、前年同月比と変わらず144.0時間、所定外労働時間は前年比0.6%増の10.8時間となった

障害者に関する世論調査―内閣府

 内閣府は10月2日、「障害者に関する世論調査」の結果を公表した。それによると、日本社会で障害を理由とした差別や偏見が「ある」と思う人は83.9%に上り、前回2012年の調査より5.3ポイントの減少にとどまった。障害者差別解消法は、車いす利用者の移動の手助けや、聴覚に障害がある人との筆談といった「合理的配慮」を国や自治体などに義務付けている。この法律を「知っている」と答えた人は21.9%で、「知らない」としたのは77.2%だった。

労働基準関係法令違反に係る事案を公表―厚生労働省

 生労働省は10月16日までに、残業代の不払いなど労働関係法令違反で送検した企業など478社の「労働基準関係法令違反企業」名をホームページで公表した。2016年10月から今年9月末まで1年間分の集計結果で、企業名や違反事項などが掲載されている。公表企業数は15年の公表開始後、最高になった。なお、東京労働局管内では、(株)電通や(株)エイチ・アイ・エスが挙げられている。

平成29年版厚生労働白書―厚生労働省

 厚生労働省は10月24日、「平成29年版厚生労働白書」(平成28年度厚生労働行政年次報告)を公表した。第一部では「社会保障と経済成長」と題し、成長という視点から社会保障の在り方を考えるための基礎資料について提示しており、第二部では「現下の政策課題への対応」と題し子育て、雇用、年金、医療・介護など、厚生労働行政の各分野について、最近の施策の動きをまとめている。それによると、所得再分配機能は高齢世代に手厚い構造となっており、現役世代の所得向上支援や全世代型の社会保障への転換を推進してくことが必要としている。

平成29年「高年齢者の雇用状況」集計結果―厚生労働省

 厚生労働省は10月27日、平成 29年「高齢者の雇用状況」の集計結果をとりまとめ公表した。それによると、高年齢者雇用確保措置の実施済企業割合は99. 7%(155,638社、対前年差0.2ポイント増)、51 人以上規模の企業で99.8%(102,390 社、同0.1ポイント増)となっている。 定年制の廃止および65歳以上定年企業は19.6%(30,656社、対前年差0.9ポイント増)、希望者全員が66歳以上まで働ける継続雇用制度を導入している企業は5.7%(8,895社、同0.8ポイント増)、70歳以上まで働ける企業は22.6%(35,276社、同1.4ポイント増)であった。

平成29年「企業の賃上げ動向等に関するフォローアップ調査」―経済産業省

 経済産業省は10月23日、「企業の賃上げ動向等に関するフォローアップ調査」集計結果を公表した。東証一部上場企業で、2017年度に賃上げを実施した企業は89.7%(前年度90.1%)。賃金を引き上げた企業のうち、ベースアップを実施した企業は53.9%(同57.7%)。回答企業数364社であった。また、2017年度にベースアップや賞与増額等で賃上げを行った中小企業は66.1%で、前年度比7.1%増加(前年度59.0%)。賃上げ実施の理由で最も多かったのは、「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」49.2%、次いで「業績回復・向上」34.3%であった。

第14回経済財政諮問会議

 政府は10月26日、2017年第14回経済財政諮問会議を開催、「経済・財政一体改革及び賃金・可処分所得の継続的な改善・拡大」について議論を行った。安倍首相は議論を踏まえ、「賃上げはもはや企業に対する社会的要請だといえる」として、「来春の労使交渉においては、生産性革命をしっかり進める中で3%の賃上げが実現するよう期待したい。経済界におかれては前向きな取組を是非ともお願いしたい」などと述べた。

外国人技能実習法が施行―厚生労働省、法務省

 厚生労働省と法務省が共管する「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」(以下「技能実習法」)が11月1日施行された。法律は、新設される認可法人「外国人技能実習機構」が技能実習制度に基づく計画を認定するほか、実習実施者の届出制、監理団体の許可制、実習生に対する人権侵害行為の罰則化、優良な実習実施者や監理団体での実習期間延長措置などが盛り込まれている。11月1日付けで292団体に対し監理団体の許可を行った。

勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会(第3回)を開催

 厚生労働省は10月2日に「第3回勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」を開催した。検討会では、労働組合の取り組み事例の発表があり、ジョイフル労働組合、日立オートモティブシスムズ労働組合、キリンビール労働組合から事例発表が行われた。

職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会(第5回)を開催

 厚生労働省は10月19日、職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会(第5回)を開催した。職場のパワーハラスメントの定義に関する主な論点(案)について検討が行われる。

雇用類似の働き方に関する検討会(第1回)を開催

 厚生労働省は10月24日、「雇用類似の働き方に関する検討会」(第1回)を開催した。この検討会は、平成29年度在宅就業者総合支援事業(委託事業)によるもので、雇用類似の働き方に関する保護等の在り方について、法的保護の必要性を含めて中長期的に検討するため、雇用類似の働き方に関する実態等を把握・分析し、課題整理を行う。

第3回「柔軟な働き方に関する検討会」を開催

  厚生労働省は11月6日、「柔軟な働き方に関する検討会」(第3回)を開催した。検討会では、副業・兼業に関する企業の取組等についてのヒアリング、自営型(非雇用型)テレワークに関する調査(速報)の報告、自営型(非雇用型)テレワークガイドライン改正に当たっての論点について意見交換が行われた。

東証第1部上場企業2017年年末賞与・一時金妥結水準調査―労務行政研究所

 労務行政研究所は10月6日、「東証第1部上場企業の2017年年末賞与・一時金の妥結水準調査」結果を発表した。それによると、平均金額:全産業205社の平均で71万2898円、対前年同期比で0.1%減とマイナスに転じた。製造業は同0.5%減、非製造業は同1.6%増となり、産業により傾向が分かれた。同時期(各年9月)集計で見た過去4年間の上がり幅は14年4.6%増→15年3.7%増→16年1.1%増→17年0.1%減と3年連続で前年を下回った。平均支給月数:206社の平均で2.34カ月。同一企業で見た場合、前年同期(2.35カ月)を0.01カ月下回った。最高月数は3.38カ月(前年同期3.46カ月)、最低月数は0.50カ月(同0.56カ月)で、いずれも前年同期を下回っている。

第2回 全国「労働基準関係法令の違反企業」実態調査―東京商工リサーチ

 東京商工リサーチは11日、「第2回全国『労働基準関係法令の違反企業』企業実態調査」を発表した。厚生労働省が9月15日までに「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として公表した520社について分析。産業別では、最多は建設業の182社で全体の35.0%を占め、次いで、製造業117社(構成比22.5%)、サービス業他104社(同20.0%)の順。東京商工リサーチでは、「公表数が減る傾向はみられない。これまでの仕事の進め方やコスト削減、人手不足など様々な要因を背景に、業名公表の抑止効果はまだ現れていないようだ」としている。

第38回 「日本企業の経営課題2017調査結果」―日本能率協会

 日本能率協会は10月18日、「第38回当面する企業経営課題に関する調査『日本企業の経営課題2017』調査」結果(速報)を発表した。人材については、量的充足が36.2%、質的充足が20.2%と、質量ともに不足感が強い。また、「働き方改革についての取組状況」については、「残業時間の削減」84.3%が最も多く、「休暇取得の促進」76.2%などと続く。

衆議院議員総選挙結果についてコメント・談話を発表―経団連・連合

 経団連および連合は10月22日と10月23日、第48回衆議院議員総選挙結果についてコメント・談話をそれぞれ発表した。
 経団連は「自民党・公明党の連立与党が過半数を大幅に超える議席を獲得したことにより、安定的な政権基盤が維持・強化された。政策の継続的かつ着実な実行に資するものであり、経済界としてこの選挙結果を大いに歓迎する」との会長コメントを、連合は「確固たる民主主義の実現には巨大与党に対峙できる健全な野党勢力が必要である。新たな政治勢力がどのような党運営・国会対応をはかっていくのか、引き続き慎重に見極めていく必要がある」とした事務局長談話を発表している。

長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言―日本経団連ほか

 日本経団連は9月22日、「長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言」を取りまとめ、公表した。長時間労働を前提とした企業風土や職場慣行の見直しに向けて、経済界の決意を示すものとして、経済同友会や日本商工会議所のほか、地方の経営者協会や業界団体なども含め110の経済団体がまとめた。宣言は、「取引先の営業時間外の打合せや電話は極力控える」ほか6項目

2017年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」―日本経団連ほか

 日本経団連と東京経営者協会は10月31日、2017年3月卒の「新規学卒者決定初任給調査」結果を発表した。「前年の初任給を据え置いた」企業の割合は51.7%(前年48.5%)、「前年の初任給から引き上げた」企業の割合は47.8%(同51.1%)。初任給決定にあたって最も考慮した判断要員では、「人材を確保する観点」が18.3%(前年16.1%)と最もおおきく増加しており、人材確保を優先的に考慮して初任給額を決定する企業が増えているとしている。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・10月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,762万人 ( 6,786万人 )
就業者数

6,581万人 ( 6,596万人 )
前年同月比61万人の増加。

完全失業者数 181万人 ( 190万人 )
前年同月比14万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 2.8% ( 2.8% )

労働市場<東京都・10月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 127,020人 ( 125,880人 )
月間有効求人者数 235,472人 ( 228,225人 )
有効求人倍率【季節調整値】 2.10倍 ( 2.07倍 )
<全国:1.55倍(1.52倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・9月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 340,651( 341,879円 )
定期給与 327,316円 ( 326,467円 )
特別給与 13,335円 ( 15,412円 )
総実労働時間数 141.9時間 ( 139.4時間 )
所定内労働時間数 130.9時間 ( 128.8時間 )
所定外労働時間数 11.0時間 ( 10.6時間 )

倒産状況<東京都・10月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 135件 (  136件 )
<全国:733件(679件)>
負債総額 16,912百万円 ( 43,212百万円 )
<全国:95,879百万円(115,802百万円)>

 倒産件数は、135件(前年同月比3.8%増)と、2か月連続で前年同月を上回った。負債総額は、1691,200万円(前年同月比42.7%減)となった。負債額10億円以上の倒産は4件(前年同月4件)となった。業種別件数では卸売業(33件)、サービス業(28件)、建設業(18件)、情報通信業(18件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は113件となり、倒産件数における構成比83.7%となった。また、倒産企業総従業員数は477人となり、前年同月の778人と比べ38.7%減となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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