労働情勢(2018年8月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

7月完全失業率は2.5%-総務省労働力調査速報ほか

 総務省統計局は8月31日、「労働力調査(速報)平成30年7月結果」を公表した。7月の完全失業率(季節調整値)は2.5%(前月に比べ0.1ポイント上昇)。

就業者数は6,660万人で、前年同月に比べ97万人の増加で、67か月連続の増加となった。

雇用形態別雇用者のうち、正規の職員・従業員数は3,522万人。前年同月に比べ93万人の増加であり、44か月連続の増加となっている。非正規の職員・従業員数は2,103万人。前年同月に比べ35万人の増加であり、10か月連続の増加となっている。

完全失業者数は172万人で、前年同月に比べ19万人の減少となり、98か月連続の減少となっている。

また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(7月分)」によると、7月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.01ポイント上昇し1.63倍(正社員1.13倍)

都内の有効求人倍率(東京労働局発表)は前月と同水準の2.16倍であった。

ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果

 厚生労働省は7月13日、平成30年1月に実施したホームレスの実態に関する全国調査(目視による概数調査)結果を公表した。
ホームレスが確認された自治体は、300市区町村であり、前年度と比べて8市区町村(▲2.6%)減少している。確認されたホームレス数は、4,977人(男性4,607人、女性177人、不明193人)であり、前年度と比べて557人(▲10.1%)減少している。ホームレス数が最も多かったのは東京都(1,242人)である。次いで多かったのは大阪府(1,110人)、神奈川県(934人)である。なお、東京都23区及び指定都市で全国のホームレス数の約4分の3を占めている。
ホームレスが確認された場所の割合は、前年度から大きな変化は見られなかった。(「都市公園」22.7%、「河川」31.0%、「道路」18.0%、「駅舎」4.9%、「その他施設」23.4%)

技能実習制度における除染等業務に係る調査状況

 法務省は7月13日、法務省、厚生労働省及び外国人技能実習機構において、技能実習生の受入企業を対象として、技能実習生による除染等業務への従事の有無について実態調査を実施しており、本年6月29日時点での状況を公表した。調査対象受入企業数は1,002社、調査済み受入企業数182社、除染等業務への従事が認められた受入企業数4社であった。この除染等業務への従事が認められた受入企業について、1社に対しては「受入停止(5年間)」(技能実習計画齟齬及び賃金等の不払)の措置を行った。残りの3社については,引き続き調査を継続中である。

「平成29年度雇用均等基本調査」結果

 厚生労働省は7月30日、「平成29年度雇用均等基本調査」の結果(確報版)を取りまとめ、公表した。調査の結果、平成29年春卒業の新規学卒者を採用した企業割合は21.7%。採用区分ごとに男女とも採用した企業についてみると、総合職では49.6%、限定総合職では29.4%、一般職では31.9%となっている。
 係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合を役職別にみると、部長相当職ありの企業は10.6%、課長相当職ありの企業は17.7%、係長相当職ありの企業は19.4%となっている。
管理職に占める女性の割合は、部長相当職では6.6%、課長相当職では9.3%、係長相当職では15.2%となっている。
また、育児休業制度の規定がある事業所の割合は75.0%。規定がある事業所について規模別にみると、500人以上で99.4%、100~499人で98.8%、30~99人で91.8%、5~29人で71.2%と、規模が大きくなるほど規定がある事業所割合は高くなっている

平成29年労働争議統計調査の概況

 厚生労働省は8月2日、平成29 年「労働争議統計調査」の結果を取りまとめた。それによると、「争議行為を伴う争議」と「争議行為を伴わない争議」を合わせた「総争議」の件数は、358件で比較可能な昭和32年以降、最も少なかった。
 要求事項(複数回答。主要要求事項を2つまで集計)は、「賃金」に関するもの181 件(167 件)が最も多く、次いで「経営・雇用・人事」に関するもの122 件(160 件)、「組合保障及び労働協約」に関するもの117 件(99 件)であった

平成29年「雇用動向調査」の結果

 厚生労働省は8月9日、平成29年「雇用動向調査」の結果を取りまとめ、公表した。
平成29年1年間の入職者数7,881.5千人、離職者数7,345.0千人で、年初の常用労働者数に対する割合である入職率と離職率はそれぞれ16.0%、14.9%、1.1ポイントの入職超過であった。
 転職した後の賃金が前職に比べ「増加」した割合は35.3%、「減少」した割合は33.0%で、前年に引き続き「増加」が「減少」を3.2ポイント上回った。期間の定めのない一般労働者間の移動では6.6ポイント、パートタイム労働者間の移動では7.0ポイント、それぞれ「増加」が「減少」を上回った

平成29年度文部科学白書

 文部科学省は7月13日、平成29年度文部科学白書を公表した。第1部で、社会的・経済的価値をはぐくむ文化政策の展開と学校における働き方改革を特集として取り上げており、第2部で、文教・科学技術施策の動向と展開を記述した内容となっている。

「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が閣議決定

 厚生労働省は7月24日、昨年10月から今年5月にかけて4回にわたり「過労死等防止対策推進協議会」を開催し、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の見直し案をまとめ、その「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が、閣議決定された。
 「過労死等の防止のための対策に関する大綱」は、「過労死等防止対策推進法」(平成26年法律第100号)に基づき、平成27年7月に初めて策定したが、約3年を目途に、大綱に基づく対策の推進状況等を踏まえて見直すこととなっていた。
 厚生労働省は、この新たな大綱に基づき、関係省庁等と連携しながら、過労死ゼロを目指し、国民が健康に働き続けることのできる充実した社会の実現に向けて、さまざまな対策に引き続き取り組んでいく。
 また、連合は本閣議決定を受け、同日、事務局長談話を公表した。連合は、構成組織・地方連合会とともに、新たな「大綱」を契機に、過労死等ゼロに向けた取り組みを展開していく

外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議を開催

 首相官邸は7月24日、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議を開催したことを公表した。一定の専門性・技能を有する新たな外国人材の受入れ及び日本で生活する外国人との共生社会の実現に向けた環境整備について、関係行政機関の緊密な連携の下、政府一体となって総合的な検討を行うため、開催された

平成30年度地域別最低賃金額改定の目安

 厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月26日、今年度の地域別最低賃金額改定の目安について答申を取りまとめ、公表した。
 今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は26円(昨年度は25円)となり、目安額どおりに最低賃金が決定されれば、最低賃金が時給で決まるようになった 平成14年度以降で最高額となる引上げとなる。
 また、全都道府県で20円を超える目安額となっており、引上げ率に換算すると3.1%(昨年度は3.0%)となっている。
 連合と全労連は本答申を受けて、事務局長談話を公表した。連合は、全国最低800円の確保および地域間格差是正に向けては前進しており、最低賃金のあるべき水準議論の必要性が一定程度受け止められたと認識している。全労連は、本答申は「3%程度の引き上げ」を実施しただけであり、多くの労働者が求めている「すぐに1,000円以上」という願いには背を向けたものであり、日本の最低賃金の異常な低さへの懸念を払しょくさせるものとは言えないとしている

「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」の報告書を取りまとめ

 厚生労働省は7月30日、今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会の報告書を取りまとめ、公表した。本報告書の内容は、今後、労働政策審議会(障害者雇用分科会)に報告し、議論に繋げていく。
 また、連合は本報告書について、事務局長談話を公表した。障がい者の事業場への定着を推進するものとして評価する一方、障害者手帳を持たない人も含めた支援のあり方や、中高年齢層の障がい者への具体的な支援内容など、残された課題について、継続した議論が必要だとしている

平成29年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数が3年連続で減少

 厚生労働省は8月3日、平成29年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を取りまとめた。
平成29年度の申出等の件数は8,507件で、対前年度比8.5%減となり、平成27年度から3年連続で減少した。また、申出等を内容別に分類すると、「賃金に関すること」(27%)が最も多く、「就業時間に関すること」(21%)、「職種・仕事の内容に関すること」(15%)が続いている。

平成30年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況

 厚生労働省は8月3日、民間主要企業の春季賃上げ要求・妥結状況を公表した。妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業334社の集計結果は、平均妥結額は7,033円で、前年(6,570円)に比べ463円の増。また、現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は2.26%で、前年(2.11%)に比べ0.15ポイントの増。賃上げ率は3年ぶりに前年比プラスであった。

平成30年度年次経済財政報告

 内閣府は8月3日、平成30年度年次経済財政報告を公表した。報告によると、第1章で、企業の労働生産性を高め、人手不足に対応するとともに、賃上げの動きをさらに続けていくことが重要とし、第2章では、人生100年時代を見据え、学び直しを促進することが、技術革新に対応した多様な人材を育て、年齢にかかわらず全ての人が元気に活躍できる社会を実現するためにも重要であるとしている。また、第3章では、時代の変化に適応した組織、制度面の対応や起業の活発化などの取組が重要であり、イノベーションや生産性向上の成果を、賃金や教育訓練等の形で人材への投資に還元することも重要な課題だとしている。

裁量労働制の運用の適正化に向けた自主点検の結果

 厚生労働省は8月7日、裁量労働制の適正な運用が図られるため、裁量労働制を採用している事業場において、法令に従った運用がなされているかどうかを事業主自ら点検することを目的として、本年2月より、自主点検を実施しており、本自主点検の結果を公表した。
 自主点検結果を踏まえ、自主点検結果報告書未提出事業場、労働基準法違反や指針に反する疑いがあるなど、運用の改善が必要と考えられる事業場などに対して重点監督を実施する。

長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果

 厚生労働省は8月7日、平成29年度に長時間労働が疑われる25,676事業場に対して実施した、労働基準監督署による監督指導の結果を取りまとめた。
対象となった25,676事業場のうち、11,592事業場(45.1%)で違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に向けた指導を行った。なお、このうち実際に1か月当たり80時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は、8,592事業場(違法な時間外労働があったものの74.1%)であった。

平成30年人事院勧告

 人事院は8月10日、国家公務員の給与の改定を勧告した。民間における賃金の引上げを図る動きを反映して、初任給及び若年層に重点を置きながら、棒給表の水準を引き上げることとした。また、特別給についても、年間4.45月分に引上げることとした。給与の引上げは、5年連続となる。
 長時間労働の是正について、民間労働法制の改正が行われたことを踏まえ、人事院規則において超過勤務命令を行うことができる上限の時間を設定するなどの措置を講じていく。また、国家公務員の定年を段階的に65歳に引き上げるための国家公務員法等の改正についての意見の申出を行った。
 連合と全労連は、本勧告を受け、同日、事務局長談話を公表した。連合は、月例給および一時金のいずれも5年連続の改善となったことを評価した。長時間労働の是正については、上限を超えて勤務させることのできる特例措置の扱いについて、超過勤務縮減の実効性確保のため、労使の納得を前提に限定化と厳格な運用がなされるべきとしている。また、定年年齢の65歳への引き上げについては、その具体化に向けて十分な労使協議が行われるべきとした。全労連は、本勧告は不十分な引き上げとし、「給与制度の総合的見直し」の中止を強く求めるとした。また、非常勤職員の処遇を早急に大幅改善することや、長時間労働の解消も喫緊の課題とし、定年延長、再任用・再雇用問題については、社会的な影響の大きさもふまえ、労働組合の意見を聞き、対応するよう求めている。

2018 春季生活闘争まとめ(連合)

 連合は7月20日、「2018 春季生活闘争中間まとめ」を基本に、その後の組織討議と最終回答集計結果(7月6日公表)を踏まえ、改めて2018春季生活闘争の評価と今後に向けた課題を整理し、「2018 春季生活闘争まとめ」を確認した。
 平均賃金方式で要求・交渉を行った組合のうち 5,575 組合が回答を引き出し、その加重平均は5,934円・2.07 %となった(昨年同時期比222円増・0.09ポイント増)。個別賃金方式で要求・交渉を行った組合のうち、A方式35 歳の引き上げ額・率が2,052円・0.81 %(同 410円増・0.22ポイント増)、同30 歳は1,586 円・0.60%(同620円増・0.20 ポイント増) と、いずれも昨年同時期を上回っている。また、B方式35 歳の引き上げ額・率が6,726円・2.59%(同▲100円・▲0.03ポイント)、同30歳が8,039円・3.56 %(同570 円増・0. 26ポイント増)となっている。
 非正規労働者の賃上げ回答水準は、時給では単純平均21.59円(同1.13円増)、加重平均 24.70円(同3.41円増)と、いずれも昨年同時期を上回っている。また、月給では単純平均 3,977円(同421円増)、加重平均4,146円(同640円増)となっており、いずれも昨年同時期を上回っている。

2018年夏季賞与・一時金大手企業業種別妥結結果(経団連)

 経団連は8月1日、2018年夏季賞与・一時金大手企業業種別妥結結果を公表した。妥結額(加重平均)は、前年度比8.62%増の953,905円であった。

2018年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(経団連)

 経団連は8月7日、2018年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果を公表した。妥結額(加重平均)は、前年度比1.89%増の4,804円であった。

女性登用に対する企業の意識調査(帝国データバンク)

 帝国データバンクは8月14日、女性の活用や登用に対する企業の見解についての調査結果を公表した。調査結果によると、女性管理職がいない企業は48.4%と半数近くにのぼる一方、「30%以上」とする企業は6.8%で徐々に増加し、女性管理職の割合は平均7.2%と前年比0.3ポイント上昇。また、従業員全体の女性割合は平均24.9%で同0.3ポイント上昇、役員は平均9.7%で同0.4ポイント上昇。女性の活用や登用について「社内人材の活用・登用を進めている」企業は43.1%で4割を超えている一方、「社外からの活用・登用を進めている」企業は12.7%。その効果は「男女にかかわらず有能な人材を生かすことができた」が67.6%でトップ。以下、「女性の労働観が変化してきた」「多様な働き方が促進された」「従業員のモチベーションが上がった」「女性を登用したことで業務が円滑に進んだ」が続く。

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・7月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,832万人 ( 6,855万人 )
就業者数

6,660万人 ( 6,687万人 ) 前年同月比97万人の増加。

完全失業者数 172万人 ( 168万人 ) 前年同月比19万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 2.5% ( 2.4% )

労働市場<東京都・7月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 120,218人 ( 122,412人 )
月間有効求人者数 225,539人 ( 223,833人 )
有効求人倍率【季節調整値】 2.16倍 (2.16倍 ) <全国:1.63倍(1.62倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・6月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 615,952円( 364,465円 )
定期給与 327,880円( 326,766円 )
特別給与 288,072円( 37,699円 )
総実労働時間数 147.1時間 ( 140.9時間 )
所定内労働時間数 135.9時間 ( 129.9時間 )
所定外労働時間数 11.2時間 ( 11.0時間 )

倒産状況<東京都・7月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 139件 (  118件 ) <全国:702件(690件)>
負債総額 23,163百万円 ( 134,185百万円 ) <全国:112,711百万円(219,527百万円)>

 倒産件数は、139件(前年同月比8.6%減)と、9か月連続で前年同月を下回った。負債総額は、231億6,300万円(前年同月比19.7%減)となった。負債額10億円以上の倒産は4件(前年同月6件)となった。業種別件数では卸売業(30件)、建設業(19件)、サービス業(17件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は116件となり、倒産件数における構成比は83.5%となった。倒産企業総従業員数は500人となり、前年同月の565人と比べ11.5%減となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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