えびす屋 浅草店の取組み 東京都台東区浅草1-34-2

乗れないと思っている人こそ乗って欲しい

車いすの方など、障害がある方には
積極的にお声掛けして
車いす観光を楽しんでいただいています。

浅草にはたくさんの人力車が走っており、多くの観光客が利用しています。現在20社が加盟している「浅草俥夫連絡会」の会長でもある、「えびす屋浅草店」の所長の梶原浩介氏にお話を伺いました。

厳しい採用条件

現在、約80名の俥夫がえびす屋に所属しています。毎月6〜7名ほどの応募がありますが、そのうち採用されるのは1~2名です。平均年齢は23~24歳で、浅草店では最高齢が32~33歳ですが、京都には50歳になるベテランもいます。えびす屋では、英語が話せることを必須条件とし、体力とコミュニケーション能力を重視しています。採用後には最低でも約14日間の研修がありますが、そこでお客様を不安にさせる引き方をする人やコミュニケーションが苦手という人にはお断りをすることもあります。
時間単位のおすすめコースというのはありますが、特に決まったコースというものはありません。おすすめコースですと、俥夫がガイドを交えながら写真スポットなどをご案内します。また、観光だけでなく移動としても可能なので、歩くのが困難だという方にも是非ご利用いただきたいです。

障害のある方にも車いす利用を

16週前の妊婦さんだけは安全を考えお断りしていますが、それ以外はどなたでもご乗車いただきたいです。車いすの方にも積極的に声をかけ、3~4人で協力しお乗りいただくこともあります。支援学校の生徒さんも定期的にお受けしています。場合によっては座位が取れない方もいらっしゃいますが、介助の方が座席につくまでスタッフが支えるなどして対応しています。聴覚に障害のある方には、予約があれば手話ができるスタッフを配置するようにいたします。手話ができるスタッフの手配が難しい場合はスケッチブックなどを利用し手作りの案内をいたします。
障害のある方にご利用いただく場合、どのようにお手伝いすれば良いかを必ずお客様に伺います。お姫様抱っこのように抱きかかえて乗せる必要がある場合は、このような乗せ方をするが問題ないでしょうか、ということをお客様に確認します。また、そのような際は必ず弊社に10名程度いる管理者が対応します。

「アクセシブル・ツーリズム推進シンポジウム」での展示「アクセシブル・ツーリズム推進シンポジウム」での展示

人力車に乗ったお客様の笑顔をみることが喜び

俥夫間の情報共有のため、えびす屋では5つのチームを組織し、月1回会議をしています。それぞれチームリーダーがいてリーダー会議で出たポイントをチームの会議で共有します。また、浅草には俥夫の組合があり、乗車場所などの取り決めの他、浅草での人力車のクオリティーを保つためのマナーの遵守など情報共有をしています。
障害のある方にも乗っていただくと申しましたが、「人力車なんて無理」と思っている方ほど、本当に笑顔になっていただけます。特に車いすの方は、普段決まった高さからしか町をみられない方が殆どですが、人力車ですと目線がぐっと高くなり見え方も変わるようです。人が好きで、人に喜んでもらいたいと思っている俥夫が殆どですので、お客様の笑顔を見るとこちらもとても嬉しいです。乗れないと諦めている人ほど、人力車に乗れた時に笑顔になっていただけるので、私達も何とか乗っていただきたいと工夫を重ねています。折り畳み式の車いすでしたら、人力車にくくりつければ一緒に移動ができますし、大型のものでしたらスタッフ降車場所へ回送しておくといったこともしております。

高齢の方、障害のある方と人力車のより良い関係へ

人力車は停車時に大きく傾いています。ですから乗降時に高齢者など体幹が弱い方ですと乗り辛さを感じるようです。踏み台を用意したり、スタッフが手を貸したり支えたりするのですが、もう少し楽に乗っていただける仕組みがあればと思います。また、視覚に障害のある方に楽しんでいただけるコースや聴覚に障害のある方への説明の仕方など考えていきたいと思います。
今も、車いすの方など、障害がある方には積極的にお声掛けしています。普段、様々な制限がある方にこそ、人力車での観光を楽しんでもらいたいです。乗降が難しいと思わずに声をかけてください。俥夫は無線を持っており、事務所に連絡するとヘルプのスタッフがやってきます。時には4~5人がかりで乗せることもあります。また、ご予約を頂ければ、障害があっても、どのような対応をすれば良いかできるだけの対応をいたします。私達は損得ではなく、人の役に立つこと、皆様の笑顔に喜びを感じているのですから。

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