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御谷湯(みこくゆ)の取組み 東京都墨田区石原3-30-8

銭湯文化を支える地域に貢献するために

誰もが入れる
バリアフリーな浴場施設づくり

戦後間もなく開業し、すみだの銭湯文化を支えてきた御谷湯。 一時は東京で一番銭湯が多かった地域ですが、現在では後継者不足により廃業が相次いでいます。銭湯文化を支えてきたお客様も高齢化する中、これからも歴史ある地域の銭湯を守っていくために「銭湯が地域貢献として出来ることは何か?」を考え、出てきた答えがバリアフリーな浴場施設へのリニューアルでした。具体的な取組みについて、片岡信氏にお話を伺いました。

平屋から3フロア構造への改築

営業開始は1947年です。当時この辺りは焼け野原だったのではないかと思います。2015年に改築して現在のバリアフリー化した施設に生まれ変わりました。
もともとは平屋だったのですが、法律が変わり平屋のままで改築すると狭くなってしまうことから、1階が休憩所、4階・5階が浴場という3フロア構造に変更しました。浴場へは1階からエレベーターで向かいます。エレベーターが男湯用、女湯用に分かれているので間違えることがないようになっています。4階と5階は毎週火曜日に男女週替わりで交換しています。これまでの平屋づくりの銭湯に慣れ親しんで頂いていた昔からのお客様の中には、「銭湯にエレベーターなんてやめて欲しい」という反対のご意見もありました。今では問題なく使っていただいています。
また、全体をバリアフリー設計にし、1階には福祉型家族風呂も新しく設置、介助が必要な方とそのご家族がゆっくりと入浴できるように工夫しました。介助が必要な方の多くは介助されているところを見られたくない、と思っていらっしゃいます。ですので、そうしたストレスから解放されてゆっくりと入浴できる場所があればと思い設置しました。

設備だけでなく、お湯の温度にも工夫

浴室は段差をなくし、脱衣所や洗い場には手すりを設置しています。さらに、浴槽は床よりも掘り下げてつくっていて、高齢者や体の不自由な方が足をあまり上げなくても入れるように工夫しています。
また、4階には35度~36度の不感温温泉というぬるめの温泉があり、心臓に負担を掛けずに入ることができます。高齢者、温泉好きの方にとても喜ばれています。
車椅子の方にもご利用いただけるようトイレを広めにしています。 特に、1階のトイレは高齢者や体が不自由な方のご利用頻度が高いため、最も広くなっています。オストメイト用の設備もあります。

区内で初めての福祉型家族風呂

福祉型家族風呂は、墨田区では初めての設置で、要支援または障害者手帳をお持ちの方とご家族の方、介助者が入れるようになっていて、90分1,500円(介助者の方も入浴する場合はその分の料金も必要)で貸し切り利用いただけます。
浴室は、介助者と一緒に入れるように浴槽が2つあります。手前の浴槽には回転する椅子が設置してあり、体が不自由な方でも浴槽に入りやすいように工夫しています。これは、蒲郡の温泉にあったのを見てとても良いと思い、業者を調べて特注で作っていただきました。
また、脱衣所には介助ベッドとトイレがあります。トイレは脱衣所のすぐ隣にもあるのですが、体が不自由な方がトイレのために出入りするのは大変だろうということで中にも設置しています。病院のような雰囲気ではなく、ご家族の方や介助の方と一緒に銭湯を楽しんでもらえるように工夫しています。ただ、風営法の関係で障害者手帳がないと異性同伴での利用ができないことから、手軽に利用できない状況になっています。より多くの方に利用していただくためには、このあたりが改善されると良いと思います。

脱衣所のトイレ福祉型家族風呂

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